メンタルにゅーすVol.114

メンタルにゅーすヒエダ

禁煙して4

 

2012年  Vol.114

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 SAM

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E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

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 統合失調症者の喫煙率は健全者の喫煙率よりかなり高いです。私もかなりのヘビースモーカーでした。そんな私が禁煙して5年になります。禁煙2年目から、人の喫煙した残り香が分かるようになりました。嫌な臭いはしません。多分、私の脳がタバコの味・香りをまだ覚えているのでしょう。最近、服にタバコの臭いがついているのに気がつきました。そういえば外にいるときにタバコの臭いがするのに気がつきます。私は、ほんの少し前までタバコを吸っていましたので、タバコの煙の臭いがして嫌な感じはしませんが、タバコを全く吸ったことのない人は嫌な気分になるでしょうね。

 私はデジタル人間です。何でもやるか・やらないか、1か・0か、白か・黒か、けっして灰色などは私の脳の中にはありません。私は平成203月、自分の通院している精神科病院で禁煙の治療を始めました。以前、私の主治医(M先生)が禁煙外来をしていたことを知っていましたので治療を御願いしました。私は禁煙するにあたって統合失調症を自分は抱えているので状態を崩すこともあるかもしれません。それで、M先生に禁煙外来の主治医になってもらいました。私は禁煙が初めてでしたが、何とか上手くいき、今年で4年間が過ぎてしまいました。タバコを止めて半年くらいの間、ノンシュガーの飴を下関中の百円均一のショップを回って買い占めていました。そして、昆布を買ってきてガムくらいの大きさに切って舐めていました。半年を過ぎると自然に飴もガムも昆布も次第に使わなくなりました。

 人生後にも先にも、今回の禁煙が最初で最後です。この事を腹に据えて、上手く禁煙が続いてくれればと思います。2010年、タバコの値段が100200円くらい一気に上がりました。私はタバコを止めていたので、タバコのことでいらぬ心配をしないですみました。4年前、禁煙に挑戦して何とか続けることができました。まだ脳がタバコの味と香りを覚えていますので、禁煙を維持していくのにどんな誘惑があるかもしれません。そんなことは私にはありません。そう思います。とりあえず、禁煙のまま来年の4月を迎えたいです。

 タバコを1年間吸ってどのくらいお金がかかるか計算してみましょう。セブンスター440円、1日1箱、1年で160,600円タバコ代がかかります。私は、この計算で4年で642,840円自由になるお金が貯まりました。

 話は変わりますが禁煙のきっかけは、タバコを喫煙すると咳きが出て苦しいのでそれが3ヶ月続きましたので何か変だと思いました。病院にいって調べましたら、主治医が「慢性気管支炎ですから禁煙を3ヶ月続けたら治ります。薬はありませんので、これで診察は終わります。」と言われました。何かタバコを吸うのを上から目線で診断されたことに私は頭にきました。その足で、私の受診している精神科病院にいきました。そして、禁煙外来の治療を始めました。治療は、ニコチンが塗布されているパッチを2ヶ月間胸・腕・背中に貼って毎日パッチを張り替えます。皮膚から、ニコチンを吸収することでタバコを喫煙する誘惑に耐え忍ぶのです。取り扱い説明書にパッチを貼って2,3日目くらいがタバコが喫煙したくなるからその誘惑に気をつけてくださいと書いてありました。予め、主治医や取り扱い説明書などから禁煙に関する情報が分かりますので非常に助かりました。このニコチンパッチで禁煙を成功した人が増えていますと看護師さんが教えてくれました。

 以上、これらの禁煙治療プログラム、大パッチ4週間、中パッチ2週間、小パッチ2週間およそ2ヶ月で治療は終わりでした。私的には、禁煙治療プログラムの2ヶ月が終わった後に毎月、診察があればいいなと思います。禁煙して口が寂しいのはノンシュガーのガム・飴、昆布などで対処するなど、百円均一のショップに安いノンシュガーの飴がありますとか昆布はガムくらいの大きさに切ると調度いい大きさですよとか教えてくれればいいなと思います。それと、治療後の診察は、半年くらい続けてくれればいいなと思います。治療プログラムの期間の8週間は禁煙ができても、その後の生活の中でタバコを吸いたくなる誘惑がありますのでその頃が大事な診察・カウンセリングになると思います。禁煙が失敗すると同じ禁煙外来には患者さんは診察に来るのが恥ずかしくなるのかそれっきりになるのでそこのところアフターケアがあればいいなと思います。例え、禁煙に失敗しても、再度禁煙を始めればいいのではないでしょうか。大切なことは患者が受診しやすい医療の提供、環境の提供が大切だと思います。最後に、私(SAM)からのアドバイス、例えニコチンを塗布したパッチでもタバコを喫煙する誘惑はあります。禁煙がこのパッチで成功する人もいます。しかし、私たち自身が固い決意と実行(禁煙)が大切です。喫煙者のこのミッションの成功を祈ります。

【編集後記】

 私の場合、何とか禁煙治療プログラムが終わり、それから4年間喫煙しておりません。まだ、タバコの味・香りは忘れておりません。ただ、もう喫煙しないだろうと思います。今は、タバコの喫煙誘惑があると喫煙の後の気分の悪い咳を思い出しています。あの何ともいえぬ慢性気管支炎で喫煙した後に出る咳、後味の悪いタバコの味、私は決して忘れません。私は、自分のポリシーとして、何か知らないことをするときは専門家(例えば禁煙外来の主治医の治療を)に教えてもらうことを勧めます。まず間違いのない方向に進みます。自分勝手な判断は禁物です。それからは、自分自身の経験を基にして猫の歩みのように気配を見せず獲物を捕まえるように、慎重に自分の禁煙を進めてください。

 これで最後のアドバイスですが、私は禁煙して体重が60kgから20g肥えてしまいました。禁煙してから、食事が何とも上手いです。今はダイエットをして73.4gになりました。連れ合いからは、痩せるように勧められています。長生きするにはBMI25、体重=73kg以下になるようにと言われています。皆様、禁煙している方は食事が進みますので気をつけて下さい。今、私はダイエットに取り組んでいますがなかなか上手く減量が進みません。禁煙と共にダイエットもあせらず・がんばらず・むりしないで続けていきます。

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