メンタルにゅーすVol.133

メンタルにゅーすヒエダ

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社会福祉制度を利用しよう

2013年  Vol.133

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 SAM

Tel(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL    http://members.jcom.home.ne.jp/s-cil/

制度を利用するに当たって・・・

統合失調症を患っている本人、そして家族はその病気を認めたくは無いかもしれません。精神に関わる病というのは、まわりからの偏見が無いとはいえないため、障碍者手帳などを持っている、その制度を利用しているということだけでも拒否したくなってしまうこともあるでしょう。しかし、日常生活が送れないという状態があるのであれば、国の制度を利用してお得感を知ってしまいましょう! 病院の治療費や薬だけではなく、公的施設の割引や携帯電話の料金が安くなることもあるので、家族と一緒に利用するのもよいですよ。統合失調症という病気を認めることから始めるというのが必要なのです。

公的機関を利用して

精神障碍を持っている方や家族に対しての医療費や公共施設利用費軽減は、公的の機関を通して申請することができます。保険料などの控除や生活のためのお金(障碍年金)の支給を受ける事ができるようになり、治療や入院のための費用を抑えることが出来るようになります。

統合失調症の症状が進んでしまうと、社会生活を送ることが困難となり自分で収入を得ることも難しくなってしまうので障碍年金等、利用できる国の制度はどんどん利用しましょう。

精神障碍者保健福祉手帳

身体障碍者や知的障碍者に手帳があるように精神に障碍がある人々へも手帳が交付されます。日常生活や社会に出るということが難しく、それが病気であるということから、自立や社会にでるという事を目的として受けることの出来るサービスなのです。

医師の診断が必要(手帳、年金)

精神障碍者であるということ、そして日常生活を送ることが自力では難しいという状態と医師が判断した場合、自立を支援するためのサービスを受けるために交付される手帳があるのです。初診時から半年以上経過し、精神障碍者保健福祉手帳の交付を受けたほうが良いと考えた場合に、診断書を書いてくれます。

もし、統合失調症だと診断を受けていることがはっきりと自覚できているのなら、自分から精神保健福祉手帳・障碍年金を受けるために診断書を主治医に書いてもらうというのも良い手でしょう。障碍年金は、初診から16ヶ月経った障害認定日に障碍の状態が年金に該当すれば請求できます。

 

 

障碍年金・精神保健福祉手帳の等級

障碍年金の給付を受ける場合、障碍の度合いによって給付金や手帳では受けられるサービスが異なってきます。手帳も年金も1級から3級の3段階に分けられています。(障碍基礎年金のみ1級と2級のみ)福祉サービスなどの障碍者のサービスは生活・障碍の状況に応じて役所が等級の障碍認定区分を定めます。自立した生活を送るための支援制度のため、2007年には自立支援法という形に法令が変わりました。この変化によって不利になった方もたくさん居られます。

定期的に更新が必要

障碍者手帳には、障碍者という枠で色々な制度を受けられることが出来ます。所得税や住民税などの税金から、自動車税まで様々な出費を抑えることが出来るようになります。家族の中に障碍者がいるということでも優遇される場合があるため、家族全員で話し合って障碍者手帳の交付を受ける必要があるかもしれませんね。年金は障碍の等級によって給付金が変わります。また、障碍年金は概ね、35年毎に現況届への診断書の添付が必要です。

手帳は2年に1度の更新が必要となります。また、医療費が1割負担で済む自立支援医療は毎年の更新が必要です。通院して医師の診断を受ける必要がありますが、お金面に対しての優遇があるため本人のみならず家族や周りの人も更新手続きを忘れないようにしておきましょう。

病気と障碍を持っていると生命保険をかけられない!?

病気と障碍を抱えている方は、生命保険などの加入が難しい場合があります。最近では、持病を持っていても入れたり医師の診断が無くても加入できたりする保険が何種類もあります。精神疾患を持っている方であっても、入れる保険というのは無いというわけではありません。

しかし、統合失調症を患ってから保険に加入をするということは、まだまだ難しい段階でもあります。掛け捨ての保険や加入要件に過去2年以内に入院・手術の経験がないことなど保険に加入できる制限がありますが、保険会社のプランをネットで気長に探していれば見つけられると思います。    出典 [統合失調症FILE]  http://www.sou5shitcho.com/

【編集後記】統合失調症は、生活を通常通りに送ることが出来るひとから、入院をしなければならない人まで症状が様々な病気です。それぞれにあった支援制度を利用して、社会にでる準備を行いましょう!また、実家から一人で自立をするときに、生活保護を受給することもできます。統合失調症を罹患した事で、病院へ入院したり・施設へ入所した人の中には、病気や障碍が原因で「自立が難しい」と、職員や家族から否定的な言葉を浴びせられた経験があるかもしれません。そういった事を聞かされて、私は歯がゆい思いをします。精神障碍者は、何もできない・何をするか分からない・怖い、施設・病院に入所・入院をさせていればいい、治安維持のためにといささか感慨深い考えを持っている健全者たちがいるのは分かります。しかしここでよく考えてみてください。もし健全な貴方が、精神病に罹患して施設や病院に閉じ込められたら、貴方はその処置を甘んじて受けますか?これからは、精神障碍者も地域社会で生きていくことができるように、すべての障碍者と健全者が歩み寄って生きていけるような社会でありますように、私は、自分のできる仕事、運動、福祉を考えたいです。

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