メンタルにゅーすVol.142

メンタルにゅーすヒエダ

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仕事とプライベート

 

2013年  Vol.142

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 SAM

Tel(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL  http://members.jcom.home.ne.jp/s-cil/

 私は、オフィシャルとプライベートな生活は厳然と分けて生活しています。仕事は9:00に始まり17:00に終わります。残業はしません。仕事を自宅に持って帰りません。仕事を持って帰ると家できりがないのと、区分けをしておかないといつまでも自宅で仕事をしてしまいます。そのまま、徹夜して仕事をしたりします。

仕事とプライベートな生活を分けてないと、頭の中で切り替えができなくなります。ですから、仕事では集中して、プライベートではボーっとしています。

健全な人は、仕事とプライベートを分けて生活しているのだと思います。無理のない範囲で残業しているのかもしれません。病気と障碍のせいか、抗精神病薬を服薬しているのか自宅に帰ると疲れがどっと出ます。上司のKSAMのペースで無理のないように仕事をしてくれと言われているので、残業はしません。同僚には申し訳ないと思う反面、自分の仕事は私にしか出来ない仕事、障害を持った私だけにできる仕事をしています。仕事は、一人でできる仕事で「相談業務」、「メンタルにゅーすヒエダ」などの編集とそれらのホームページの管理、「財団助成申請業務」、「自助会の運営」、「その他こまごまとした業務」などを担当しております。

 もうCIL下関で勤務して11年目を迎えます。仕事を覚えるのに5年くらいかかりました。順調に仕事をこなし始めたのはごく最近でした。私は、絶えず自分の仕事と健全者の仕事を比較しながらいつ首になるか怯えて仕事をしていました。このことは、今まで誰にも話したことがありません。何故かというと、私は仕事の効率が悪く・頭の中で統合が上手くできず仕事が遅いです。それで、私みたいな人間は団体の役に立ってない、必要のない人間だと思っていました。

 しかし、最近、仕事は健全者と比較しなくなりました。私は障碍を持った私にしかできない仕事に誇りを持ってこなしています。健全者には健全者のする仕事があるように障碍を持った私には私なりの仕事があります。ニュースレター、ピアカン・ILP(自立生活プログラム)、障碍者の相談業務などです。その中で、2010年の夏くらいより、精神障碍関係の「メンタルにゅーすヒエダ」をJIL(全国自立生活センター協議会)のメーリングにホームページを公開しております。思わぬ反響がありました。順次、「CIL下関機関誌ネイチャー」、「自助会ピアハート下関(精神障碍者の自助会)」また、自助会の中に「援護寮ヒエダ新聞」などホームページを作りそれぞれにリンクをはって現在のホームページになりました。私は、毎日、コンピューターとにらめっこで2週間に一度の「メンタルにゅーすヒエダ」の仕事、それらの間にこまごまとしたスモールジョブで1年があっという間に過ぎ去っていきます。

 最近、「メンタルにゅーすヒエダ」の編集がマイブームです。ホームページで思わぬ反響に私自身驚いています。これが、私の仕事のヒット作です。いままで、メンタルにゅーすヒエダを新聞に投書してみたらとか、ホームページを作ったらどうですかとか周囲の人達にアドバイスを受けていました。しかし興味ありませんでした。案外、ホームページにすると、結構皆さんが見てくれていることに遣り甲斐を感じています。メンタルにゅーすヒエダ、ネイチャー、精神自助会それぞれのホームページを作りリンクをはっていくと思わぬ数の訪問者に本当に驚いています。確かに社会で生活する皆さんの役に立っているのだなと実感します。これらのホームページにたくさんの訪問者が来てくれて、私自身嬉しく思います。

 メンタルにゅーすヒエダのホームページの当面の問題は、当事者仲間に見て欲しいのですが、健全者の精神科病院のスタッフ、施設のスタッフ、当事者の家族が楽しみにしているとかの噂を聞きます。いずれにしても、メンタルにゅーすが当事者の社会生活の役に立てば、私の当事者としての本来の目的が叶えられたものと考えます。「援護寮ヒエダ新聞」から「メンタルにゅーすヒエダ」まで、私の続けた足跡は、今、芽をだし蕾みとなり花が咲きました。少しずつ皆さんの目に「メンタルにゅーすヒエダ」が認知されてきました。病院の中では教えてくれない病気と障碍の対処法、社会で生活する制度・ノウハウ等、私が社会生活する中で考えた様々な選択肢を皆さんが自分なりに工夫して社会生活を送ってくだされば、私は嬉しく思います。私は、精神の当事者が社会の中で様々な皆さん独自のオリジナルの人生を全うすることを期待しています。微々たることですがそれが私の皆さんへの贈り物です。私は12年前、下関の援護寮ヒエダに来て、当事者、病院・施設スタッフにサポートを受けてCIL下関での10年間を駆け抜けてきました。援護寮ヒエダに来たばかりのことを思い出します。懐かしいですね。私は、下関に来て本当に良かったです。いまは、結婚して連れ合いと平静・平穏な生活を送っています。また、仕事も順調に自分のやりたいことと、上司の指示を上手いこと進めています。今があるのは、下積みを続けた成果がやっと芽が蕾みとなり花が咲きました。これから、この花の種を枯らすことなく大事に育てていきたいです。

【編集後記】

 私の以前の主治医が時々話してくれたことを実感しています。主治医は、「ネガティブな思考をしているとその通りの生き方になります。ですからポジティブな思考でポジティブな生き方をしなさい。」と時々私にアドバイスしてくれました。なるほど、ネガティブな思考をしているとその通りになり、ポジティブな思考をしているとその通りになります。アメリカの学者のナポレオン・ヒルが「成功哲学」という本を出してその本の中にも書いてあります。その中に「人間は思ったとおりの人間になる。:Think&grow rich.思考は現実化する」があります。私のこれまでの人生経験でも、私自身の考え方がパターンになっていますがネガティブな思考はネガティブに、ポジティブな思考はポジティブな結果になることが多いです。それなら、ポジティブに考えてポジティブな結果を手に入れたいですね。ただ、私自身のものの考え方・受け取り方のパターンを変えるのには少し時間がかかりますが、ポジティブに考えそれを現実化したいですね。

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