私は調子が悪いときの感知が下がっているときは、今まで何とか感知して対処していました。では、その逆の場合はどうでしょう。今年の11月上旬にそのような状態となり休暇をもらうときに気付かされる事がありました。その時は数日前から、直属の上司のMから代表者であるKへの報告で、私が少し上がっているのにKは気付いたそうです。この際、今まで上がったときより、私は冷静に自分自身を観察していました。上司のKは私に休暇をとるように指示しようと思案していたときに、当の本人のSAMから休暇願いを出したのですぐに了承してくれました。私は、うつ状態の下がったときは比較的に辛いので気付きます。今回は、私が同僚の指示の指摘(叱責)であがっている自分の状態に気付きました。幻聴と妄想の陽性症状で、ぎりぎりの状態で気付きました。一般に陽性状態で上がっていることを気付くのは難しいです。特に、季節の変わり目に私はよく調子を崩します。今回、2年ぶりに調子を崩しました。自分のパターンは、調子が上がって入院する事が多いですね。スーパーマンのような気分になる事が多いです。
私が自分の調子を崩していく指針があります。以下に示します。
1.
イライラする。
2.
落ち着きがなくなる。
3.
集中できなくなる
4.
不平不満を言う。
5.
眠れなくなる。
6.
多動多弁
7.
ADL(日常生活動作:身だしなみ、洗顔、入浴、歯磨き等)の低下
8.
異常な不安
9.
意欲がなくなる。
10.閉じこもり
11.幻聴・妄想の発現(拡声器で怒鳴られるような感じ)
12. 服薬忘れ
幻聴・妄想が起きる条件
1.
不安
2.
孤立
3.
過労
4.
不眠
調子を崩す指針、幻聴・妄想が起きる条件等、SAMの場合はこのような感じです。人それぞれで、状態や症状も違うかもしれません。当事者の皆さん、自分の調子の悪かったときの事を思い出してください。私は、自分の周りにいる人たちに、調子を崩し始めたら私に話しかけてくださいと、お願いしています。SAM自身にもチェックしている項目はあります。イライラが出始めるとSAMにとって危険信号です。妻の観察では、SAMの調子の崩しはじめであると言います。
私の今回の調子の悪化は、イライラ、スーパーマンのような態度は、上司のMの気付きでした。上司のMからKへの報告で一難を何とかやり過ごしました。状態を後になって振り返ってみると、私の場合今回の調子の悪い経過は、上がっているときの貴重な気付きでした。下がっている陰性状態は気付きますが、上がっている陽性状態は気付きが遅いです。自分の気付きより、職場では上司のMやK達のほうがSAMが調子を崩しているなと気付きが早いです。日頃から、SAMの異変があったときは、私の周辺にいる人たちが気付いて私に話してくれるようにお願いをしています。家庭や職場で妻や同僚、上司にささえられて、地域社会生活、仕事が出来ています。
2週間に一度の受診で主治医に病気と障碍の対処をしている事を話すと、SAMが調子が悪い事に気付いて対処をしたり、場合によっては休暇をとったりして生活・仕事をしているので安心しているとのことです。主治医からは「なかなか自分の生活・仕事をしながら病気と障碍に対処していることは難しい事ですが、自分自身の服薬や対処ができることに感心しています。」と言われました。そういうことは、当事者にはなかなか出来る人は少ないと話していました。私は、病気を罹患して本来の私がどのような人間か分かりません。ただ、病気が落ち着いているときは、物静かで穏やかですからそのような人間だと思っています。いずれにしても、自分が安定しているのは、@仕事場とその環境、A自分の周りのフィールド環境、B家庭生活環境に恵まれている事が大きな要因だろうと思います。当事者の安定(精神的)、周囲の人達(家族・親族・職場の同僚)の安定、環境の安定が大切な事です。当事者と係わる人達、フィールド環境が安定していれば、当事者も安定しています。当事者にはくれぐれも圧力をかけないように、話しかけるときは一度に沢山の事を話しかけないでください。一度に一つずつ話しかけてください。そうしないと、当事者はパニックになり、次第に状態が悪化しますので気をつけてください。
【編集後記】
私は、下関に来てから援護寮ヒエダで社会復帰訓練を受けて福祉工場で働いていました。また、CIL下関につながり、NPO法人らいとから給与を頂いています。個人的に私は恵まれていると、自分でも考えています。少しずつ、生活技術の習得をしながら1年間援護寮ヒエダから「らいと」へ通勤して働いていました。私が自分の周りの人たちのお陰だと言うと職場の上司が、SAMの頑張りもあるよと言われます。そういえば私は、泣き言は人に話した事はありません。不平不満を言わなくなりました。私は、迷惑と心配をかけますが何か気付きががあれば叱咤激励を下さい。頑張ります。いや、ボチボチ頑張ります・・・
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