メンタルにゅーすVol.191

メンタルにゅーすヒエダ

 

「タバコについて」

2015年  Vol.191

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 SAM

Tel(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL   http://members.jcom.home.ne.jp/s-cil/

 「統合失調症の患者さんは、すごく喫煙率が高いことが知られています。これは世界中でそうなのですよね。なぜなのかは、それほどよく分からないのですけども、いろんな考え方がありますね。1つは、統合失調症の患者さんというのは、精神的にどうしても不安定になりがちですしイライラするかもしれないし、タバコを飲んで、少し気を落ち着かせるということも必要なのかもしれない。そうしているうちに、要するにタバコというのは習慣性がありますから、やめられなくなってしまうということもあるかもしれません。

 入院している方に関して、自由になるものというのは少ないですね。そういう中で(自由になる)数少ないものの1つがタバコですね。ですから入院中にタバコを覚えてしまって、そのまま量が増えてしまうこともあるかもしれない。特にすごい本数のタバコを吸われる方が結構いらっしゃるのですよね。1020本じゃなくて40本とか60本とか、1日ひっきりなしに吸っていて、もう手が黄色くなっているような方も、時々いらっしゃいますね。そういうチェーンスモーカーみたいになっていると、やめるのはなかなか簡単ではないですね。そういうふうな自分をコントロールする能力が低下してしまうのは、統合失調症の病状の影響なのかもしれませんね。

 もう1つ、要するに抗精神病薬の副作用に対して、タバコで何とかしているのではないかという考え方もありますね。アカシジアとか、イライラしている中で、タバコでそれを紛らわしているというようなこともあるかもしれませんね。で、タバコを吸うとどうなるかというと、抗精神病薬の濃度が下がってくるというか、ある意味で効きが悪くなることが知られているのです。タバコを吸っていると、肝臓の酵素に影響を与えて、抗精神病薬の代謝が促進されるということが知られていて、患者さんは、無意識にそれを知っていて、タバコを吸って薬を排泄させているのかもしれませんけども、逆に言えば、タバコを吸っていると薬が効きづらくなるということですね。

 だから、喫煙しているかいないかということは、薬の量を決める1つの大きな要因になります。もちろん喫煙というのは、長期的に大きな問題を引き起こします。もちろん肺がんの問題はあるのですけども、何十年も大量のタバコを吸っていると5060歳ぐらいになってきた時に、いろんな肺の病気を起こして、非常に息が苦しくなってきて、酸素吸入をしなければいけないようなことも結構あります。だから、このタバコについてはやはり気をつけていって、できるだけそちら側に流れないようにしなければいけないのですが、このことに関しては、やはり若い時から気をつけなければいけないのですが、なかなか難しい問題の1つですね。タバコをできるだけ減らす試みというのは、今後取り組むべき重要なポイントの1つですよね。」

 

JPOP-VOICE「統合失調症と付き合う」 

山梨県立北病院院長

藤井靖男

 

 

【編集後記】

 私が喫煙を始めたのは、二十歳の誕生日からです。真夜中の日付が変わる0時を過ぎてから、ショートホープに火をつけて缶ビールを飲みながら二十歳の誕生日に初めての喫煙を味わいました。当然のようにセキが出てむせてしまいました。当然ですがアルコール飲料を口にしたのと喫煙はこの日、45日のまさに日付が変わったこの日です。頭がくらくらしたのは、ビールとタバコに酔ったのかもしれません。私は、妙にクソまじめなところがありました。ですから、酒とタバコは二十歳からと決めていました。研究所の先輩が、私の誕生日に飲みに連れて行ってもらい紫煙をくゆらしながら、お酒を飲むのがかっこよかったので、私も先輩のように酒とタバコを始めました。

 私は妙にクソ真面目なところがあります。ここだけの話ですがお酒は、14歳のときからに中学の友達と集まって、春休み・夏休み・冬休みにワインを飲んでいました。私の父はリウマチでしたので関節が腫れて痛くなります。それで関節が痛いので、父はお酒を飲んで痛みに耐えていました。それで、アルコール依存症で精神科病院の入退院をよく繰り返していました。父は、アルコール依存症で人生を棒に振ってしまいました。統合失調症に罹患して私は、父が入退院していた気持ちが分かるような気がします。私は、自分の罹患している統合失調症のことをたまたま勉強して、様々な生活技術を身につけました。本当にたまたま、下関に移住して病気と障碍に対処して今があります。私は統合失調症に向き合って、今現在の地域社会での生活があります。仕事もたまたま、障碍者の自立生活支援の仕事をしています。とんとん拍子に私の人生がうまく軌道に乗ってきました。恐ろしいくらい仕事が私の励みになります。障碍を持った当事者職員として、障碍者の自立生活支援の仕事をさせてもらっています。平成20年には遅咲きながら結婚しました。妻は、同じ統合失調症の当事者です。二人で仲良く結婚生活を過ごしています。人生は、晴れのとき、雨のとき、曇りのとき、雪のとき様々な天候なときを実体験しながらぶっつけ本番で仕事にプライベートに、何とか妻と二人で生活しております。時々、口喧嘩をします。それも人生の天候のあるときのある場所の出来事です。ボチボチやっていきましょう・・・・

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