【河本代表メンタルにゅーす感想】
めんたるにゅーすヒエダの読者の皆さん継続して読んでくださりありがとうございます。
「統合失調症と共存して地域で生きる」という創刊号からはじまったこの読み物も、SAMの精神障害をもつ当事者として「何かを伝えたい」という思いから積み重ねて13年を過ぎました。SAM自らが編集・発行し続けて200号という高みにたどりついたのもひとえにSAMの続けたいという意思の表れだと思います。
「こんなに継続するのは、何か秘訣があるの?」と聞いたところ、文章をストックしておく事と答えてくれました。運動は継続する事が大きな力になります。その事を彼は理解し、めんたるにゅーすヒエダを通し、広く地域に根をはった広報活動を続けて今では多くの人がホームページを通してまた機関紙を通して精神障害者の立場を伝え続けています。
私たちCIL(自立生活センター)は、障害者の支援は特別の環境(施設・病院・親元)の中で生活するという支援のあり方ではなく、「地域で自立した生活をする」ということにこだわって運動を進めてきました。障害を理由に住む場所や生活様式を自分以外の人に決められる。そんなあり方が、「人生は誰のもの」というシンプルで当たり前の問いに、私達当事者が振り返って考えてみると常にいろんなことを他人にあずけてきたことに気づきます。
今ある仕組みの中では、一つか二つしか選択肢がなく施設や病院また親元での選択を強いられ、人生を自分の物にするには、自分の力を発揮する事で切り開ける事を理解しました。CILの活動の特徴は、@エンパワメント支援(ピア・カウンセリング、自立生活プログラム)で本人自身が社会で生き抜く力を身につけていくことです。A障害の種別や程度にこだわらない仲間の支援です。なによりも、障害者自身が社会モデルとして主体者として生き抜いていくことが、仲間のロールモデルになり生き方を示して行く事で大きな力になってきました。
2006年に国連で障害者権利条約が採択され、この国でも制度改革が進められ障害者基本法の改正から、2014年の権利条約の批准を経て、この四月に障害者差別解消法が施行されます。そこには今まで「差別」という言葉を口にすると多くの人に敵意を抱かれ言われなき差別に晒された人達がたくさん居ました。
障害というのは、今障害を持ってない人達も無関係ではないと思います。それは誰でも障害者になる可能性があるからです。私達は今ある状況を多くの人に伝え理解を深める事によって偏見や差別を無くすために運動を進めていこうとしています。
このめんたるにゅーすを通して、精神障害の事を更に理解が進むように長く続けていける事を願っています。
障害者の権利に関する条約採択以降の流れ
2006年12月13日 採択
2007年9月28日 署名
2008年5月3日 条約発効
わが国では
2009年12月 障がい者制度改革推進本部 設立
2011年8月 障害者基本法の改正
2012年6月 障害者総合支援法の成立
2013年6月 障害者差別解消法の成立および障害者雇用促進法の改正
2014年1月20日 条約の批准
2016年4月 障害者差別解消法施行
※ 批准というのは、国内法で有効になるということです。法の順位は憲法の次に条約があります。
【編集後記】
ついに到達しました。メンタルにゅーすヒエダ200号です。ニュースレターは「援護寮ヒエダ新聞」から始まりました。それが2001年3月から始まり、メンタルにゅーすヒエダ200号(2016年3月現在)の現在まで続いています。メンタルにゅーすにかかわる人は私SAMと「はまゆう」の土井氏ですが、長きに渡り面倒を見てくれています。本当に感謝です。メンタルにゅーすを読者に配布するときにホームページにしたらとアドバイスを受けホームページを開設したらあれよあれよというまに全国展開されました。ほんに、インターネットの普及は凄まじい情報量とスピードですね。これからも宜しく・・SAM
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