私は統合失調症(=精神分裂病)の病気と障碍を抱えて、毎日服薬しながら「脳の時限爆弾」をリセットして仕事と生活をしております。私が、「脳の時限爆弾」と称するのには理由があります。実際大変な病気なのですが、最低限「服薬と通院」を遵守する事でなんとか地域社会生活を送ることが出来ます。統合失調症は病識を持ちにくい病気だと本には書いてあります。
以前、当事者自身にとって服薬とは、例えると「眼鏡」「お守り」のようなものだと仲間に聞く事がありました。実に当を得た表現だなと私は感心しました。地域生活をしている殆どの当事者は、何らかの形で病識を持って服薬と通院を守っています。私も服薬と通院を守っています。病気と障碍を受容して、対処をして、規則正しいリズムで毎日を送っています。今でも、月に1、2度服薬を忘れる事があります。このように服薬忘れは時折あります。私は、服薬忘れを気付いたとき服薬し、その後の服薬は少し時間をずらして服薬します。4度目の入退院のあと9年を迎えますが、何とか仕事をしながら地域社会生活を送っています。
ところで統合失調症を私は「脳の時限爆弾」と称していますが何故でしょう?私は服薬するたびに、「時限爆弾のリセット」をしています。薬効がある間と半減期・血中濃度などを主治医に教えてもらいながら服薬を守っています。服薬を守っていると「リセットが確実に行われています」ので精神状態も安定しています。服薬を遵守する事は大切な事です。服薬を守っていても調子が悪くなる場合があります。自分の置かれている生活環境や対人関係の悪化があると調子が崩れる事もありますので気をつけましょう。最近、私は時限爆弾のリセットするため割切って服薬を遵守しています。ちゃんと服薬を守っていると小さな揺れはありますが、何とか落ち着いて仕事が出来て、毎日の生活が送れています。毎日の生活も連れ合いと、お互いにカバーして生活しています。自分で名づけた「脳の時限爆弾」と言うのはちょっと恐れおののく言葉ですね。ここ2,3年、服薬に関して、私は割り切っています。私は今、服薬をあまり難しく考えていません。服薬していれば状態も安定していますので日常生活も何とか送れています。残存症状の幻聴と妄想は今のところ何とか対処しています。統合失調症を脳の時限爆弾と私が何故そう呼ぶかと言えば、それぐらい自分を脅かしておかないと私が服薬を遵守しないからです。脳の時限爆弾とは皆さんには聞こえが悪く、恐れおののくかもしれませんがあまり気にしないで下さい。精神病を簡単に普通の病気ととらえていると大変なしっぺ返しを受ける事になりますので、皆様、服薬と通院だけは継続して下さいね。
精神病は、カテゴリー的には生活習慣病ととらえる事もあります。糖尿病、高血圧症などと同じです。これらの生活習慣病では、服薬や食事を気をつけることで何とか対処できます。対処療法だから、治ってないと考える人は多いです。ただ、例えば糖尿病だと服薬、インシュリンの注射・食事療法を考えて、それが出来れば退院します。なかなか難しい病気ですねー・・・と思います。
私が統合失調症を「脳の時限爆弾」と表現したのは今、メンタルにゅーすを編集していて、思いつきました。服薬を続ける事で、抗精神病薬の薬効があるように血中濃度の維持のために、服薬の継続が肝要な事です。脳の時限爆弾とは、怖いイメージがありますが、薬の血中濃度がある程度一定していればいいのではないかと思います。時限爆弾とは怖いイメージですが服薬によって、薬効を保つためにある程度の血中濃度が必要な事だけです。そのために、服薬が大切なのです。
私が、精神分裂病(=統合失調症)を脳の時限爆弾と言っても恐れおののく事はありません。統合失調症を抱えて34年のキャリアがありますので服薬・通院・病気と障碍の対処等をしながら、生活しています。特に。下関の援護寮ヒエダにやってきてから、病気や障碍の対処の試行、病気のこと、制度、医療と通院・服薬の継続には留意しております。最近は、病気と障碍の対処法もレパートリーが増えて楽になりました。私は以前、当事者仲間に病気と障碍の対処の仕方とか聞いた事があります。そのときは、私が考えたのと同じ対処法を当事者仲間は行っていました。人間が考える事って同じように考えるなーと実感しました。
2大精神病とは躁うつ病・統合失調症のことです。これらの病気に罹患する人は多いです。統合失調症の薬、抗精神病薬の研究開発には製薬会社は時間とお金をかけています。今は、非定型抗精神病薬という新薬が出てきました。これらの薬は、肥満・糖尿病などを誘発するので、定期的な血液検査等行っています。私が統合失調症を発病した頃に比べて新薬の方が薬効があり、副作用が少なくなりました。そして確実に良く効く薬、副作用の少ない薬の研究開発がされています。精神病を抱えているのに、その治療が医療に繋がるまでに時間がかかり重度な精神病に罹患される方が多くいます。私も当事者として微力ですが彼等の何らかの役に立てば幸いです。
【編集後記】
私には、メンタルにゅーすヒエダを編集していく事はできます。定期的に地方のCIL下関から皆様の元へ発信していく事は続けていけると思います。そんな私ももう57歳になりました。定年が60歳です。その後に嘱託で仕事を続ける事ができれば、65歳まで仕事や運動を続ける事ができます。最近、妻にメンタルにゅーすをいつまでも続けなさいと言われます。それがSAMがSAMたる有り様なようです。何歳まで続ける事ができるかわかりませんが、そうしてメンタルにゅーすを発行する事で当事者・健常者の啓発に繋がれば私の至高の喜びです。今思うに13年メンタルにゅーすが続いたのでもう十年くらいは何とか続ける事ができると思います。ボチボチ、ニュースレターを続けていく所存です。
メンタルにゅーすが皆様のお役に立てば幸いです。私には、至上の喜びです。
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