メンタルにゅーすVol.203

メンタルにゅーすヒエダ

 

SAMの病者としての気づき」

2016年  Vol.203

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 SAM

Tel(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL    http://blog.livedoor.jp/npo_light/archives/cat_8979.html

 私の大人として心掛けていることを下記に示します。皆さんのお役に立てばと思います。特別なことでなく対人関係を上手くする為の大人としての不文律みたいなものです。皆さんはどのように考えますか?

 

1.SAMの大人としての不文律

 

@    人と気軽に約束をしない。

人と約束するとそれが重みになって心がソワソワしますので、なるべく約束しないようにしています。

 

A    他人の批判をしない。

私は、他人の批判をすると次第に幻聴と妄想がひどくなります。

 

B    敵を作らない。

敵を作ると誰も信じることが出来なくなるので、嫌いな人でも良い所をみつけて褒め、穏やかな対応をします。

 

C    出来るだけ仲間を作る。

いろんな人達と顔見知りになり、彼らの病気と障碍の経験を聴けるようになりたい。

根掘り葉掘りでなくて、自然に傾聴してあげたいです。

 

D 人とは誠実に穏やかに接したい。

当事者は、色々な人と話したいから話しかけてくるので、自然に受け答えしたいです。

 

E 自分の知人の全てに八方美人的にならない。

おのずと自分には限界があります。

 

F 何か辛いことがあったら「大丈夫・大丈夫」と唱える。

  自然と「大丈夫・大丈夫」と唱えると不思議に心が落ち着きます。

 

 以上のように7項目に何時も気をつけています。私は、本来は気の小さい人間です。誰からもいい人だと言われるように八方美人的なところがあります。一日中、職場では静かに仕事をしています。人は労働力の対価としてお金をもらいます。それは、雇用主と労働者との理想的な関係です。私は極端に真面目に考え、仕事中は仕事以外のことは話しません。と言うか無駄話ができません。ですから静かに黙々と仕事をしています。

 

 

 私は、病者として病気や障碍と34年共存して生活しています。幻聴と妄想があり残存していますので、それらの症状に引き込まれないように病気と障碍に対処しています。様々な経験をして勉強・試行して分かりました。

 

2.精神病者としての心得(SAMの経験より)  

 

@病気と向き合う気持ち(病識を持つ)を忘れない。

 

A病気と上手に付き合う気持ちを持つ。

 

B自分自身をコントロールすることを心がける。

 

C人と人のつながりを大切にする。

 

Dストレス及び行き詰ったときに、心を開いて、ピア・カウンセラー、主治医・カウンセラー・精神保健福祉(PSW)など話を聞いてくれる人がいる事を忘れない。

 

E自分のわがままを抑えることを意識する。

 

F調子が悪いときの対応の仕方を自分なりに身に付けておく。

 

G規則正しい生活を心がける。

 

H服薬(用法、用量を守る。薬効を知る。)自己管理が出来るようにする。

 

I家族や医療スタッフ以外に調子が悪いことや思いついたことをすぐに言わない、バタバタしない。

 

J嵐が通り過ぎるまでじっとしておくのも一つの手

 

K焦らない、頑張らない、無理をしない。

 

【編集後記】

 私は、真面目で責任感の強い人間です。そして、前者の事と合わせて、健全者を目指して生活していました。健全者に近づくことが私の当事者としての目標でした。私は精神の病気と障碍を抱えて34年間共存して生きています。それでは、病気と障碍を持っている私は、いったい何者と自分自身を責めさいなみます。まるで、卵が先か鶏が先か、まるで曼荼羅のようで、最近の私は精神障碍当事者の己を認めて受容しています。障碍は個性だと考えると、私は少し楽になります。統合失調症は、脳の病気で、心の障碍だと私は考えています。ここで考えないといけない事があります。私が変わるより周囲の人たちが変わることのほうが私には楽で働きやすいです。上司のKはタフで1365日、124時間戦士のように仕事をしています。私には到底真似の出来ない事ですが、ひょうひょうと仕事をしています。健全者は私のやっている仕事は到底出来ないと言います。私も健全者のやっている仕事は真似が出来ません。ここで、当事者職員と健全者職員の歩み寄りをしないといけません。そして、私は当事者としてやらねばならない仕事をやります。私は、健全者と仕事を競争しません。自分のペースで仕事をやっていきます。ゆっくりと確実に・・・。私は、病識を持つまで、健全者を目指して生きてきました。精神障碍当事者として、必死に一生懸命生きてきました。もっと気楽に、仕事・生活をすればいいと私は常々考えてはいるのですがなかなか上手くいきません。もっと気楽にもっと気楽に・・・・

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