メンタルにゅーすVol.205

  メンタルにゅーすヒエダ

 

「調子いい時、悪い時」

2016年  Vol.205

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 SAM

Tel(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL   http://blog.livedoor.jp/npo_light/archives/cat_8979.html

 私は、自分の調子がいい時と悪い時があります。調子が悪い時は上がりすぎるときがあり、スーパーマンの気分です。しかし、気分が上がりすぎている場合、私自身で調子が悪い自覚がありません。そんなとき(気分が上がりすぎている時)は、人とトラブルを起こしそうで怖いです。気分が下がっているときは私自身が、落ち込みや身体がだるいので、同じ調子が悪いときでも上がっているときより下がっているときの方が辛いですし、自覚がはっきりあります。

 気分が下がっているときは、身体がだるく本当に辛い日々です。毎日死にたい気分で何とも言葉に言い表せないのですが何をするにも意欲がなくなり億劫です。気分が下がっているときは、私はひたすらひたすら安静に横になって布団の中にいます。そして、仕事を短縮就労にして、仕事量を減らします。私は気分が下がるときは、早めに対処していますし、この対処で気分の落ち込みが重度化までにはなりません。また気分が上がりすぎて、状態の変化(イライラするとき等)が感じるときは頓服を早めに服用します。

 調子が悪いのには、上がりすぎて調子が悪い時(自分自身では自覚できない)・下がりすぎて調子の悪い時があります。またある範囲の下がりすぎもなく上がりすぎもなく落ち着いているときがあります。なんとも統合失調症は、やっかいな症候群ですね。

 ところで、今の調子でならば私は気分の上がり始めや気分が下がり始めといった調子の悪いときの状態の変化は、自分自身で気付いて早めの対処ができています。統合失調症は、服薬・通院の継続が大切だと主治医・看護師が言っています。私も服薬・通院を守らないといけません。皆さんも服薬・通院を守りましょう。

 何か新しいことを決定するとき・始めるときは、自分の調子の安定している時にしましょう。少なくとも、状態が安定しているときは冷静な思考で決定することが出来ます。思いついたことを次々と始めるようなことはやめましょう。私の経験では、そのようなことを始めるとろくな事になりませんよ。私が新しいことを始めたH204月禁煙、9月結婚式でした。安定していたときの自己決定で、どちらも今でも上手くいっています。ここで皆様に私が伝えたいのは、通院・服薬を守っているのに必ず、私は年2回調子が悪くなります。その時は、私の場合抑うつ状態になりますので、仕事を減らす(短縮就労)・休暇をとって安静にしています。だいたい、冬から春になる時期と秋から冬になる時期に調子が悪くなります。皆様にも、調子が悪い時期がありませんか。

 皆様は、地域社会で長くとけこんで生活していると思います。服薬・通院も守っていると思います。皆様は自分たちで体得した精神病との付き合い方、対処の仕方、服薬・通院の大切さも、理解していることと思います。長―く地域社会で病気と障碍に折り合いを付けて生活していきましょう。私は、今は覚醒時昼間殆ど幻聴と妄想があります。重度といえば重度ですが、何とかCIL(自立生活センター)下関で働き15年目になりました。下関で、知り合った仲間、友人、医療関係者、施設職員、その他知り合った人、沢山の人達がいます。私は、少しずつまずは、下関市の精神の当事者の皆様のために、家族に当事者がいる方たちのためにメンタルにゅーすを編集しています。私のスピードで少しずつ、一当事者のお話を聞いてくださり有難うございます。もともと、このメンタルにゅーすは私が援護寮を退寮して一人暮らしを始めてから編集してきたものです。いまは、ニュースレターとして下関の稗田病院・病院敷地内の施設、NPO法人化した作業所へ配付している他、ホームページとして日本全国のパソコンを持っておられる方が閲覧することができるようになりました。皆様に、読みやすいように毎回一つのタイトルで掘り下げて編集しています。皆様の、お役に立てば幸いです。

 私の病気と障碍は重度です。それなのに、CIL下関で何とか仕事をしております。幻聴と妄想が残存しています。しかし、それらには振り回されず仕事をしています。

 地域社会で病気と障害を持ちながら連れ合いと生活しています。仕事も生活も無理しないで頑張っています。仕事も生活もボチボチするのがいいです。私の同僚が言います。「SAMはマイペースでコツコツ仕事をしているね。」と言われます。私は、無理が出来ない身体なのです。無理すると調子が悪くなります。私は私のスピードでこれからも仕事を続けていきます。もう3年も経てば私は定年になります。思えば、私は57歳になりました。人生57年、時は何と早く私の前を通り過ぎていくのでしょう。もう少し私にはやり遂げないといけないことがあります。それを片づけるために、神様もう少し私にお力を貸してください。「精神障碍者自立生活マニュアル」の改訂版を作らないといけないのですから・・・・・

 私が下関で生活して幸せだったのは、上司のKに会えたことです。彼は、重度のポリオなのにCIL下関の誰よりも仕事をしています。まるで私には彼が、スーパーマンのように思えます。私にはとても彼のように仕事することはできません。それなのか、CIL下関を立ち上げた初期のメンバーは、今でも私を含めてKの下で働いています。なかでも、事務局長のM、コーディネーターのMと私を含めて働いています。Kは人徳があるのだと改めて確認しました。

 

【編集後記】

  私は、生活の基盤を下関において、約15年になります。援護寮のPSWから私に下関にこのままずっと住んではどうかと勧められました。周りの支援者のお陰で、15年間のうち3ヶ月間服薬が不安定になって入院しました。皆様には、いい見本ではないですが服薬が不安定になると私のように入院することになることがお分かりだと思います。私が発病のとき以外の3回の入院は、服薬を怠ったことにより調子を崩したことが大きな原因です。

 皆様、調子を崩し実体験した当事者(私)のお話ですのでよーく悪いモデルの私の言うことを聞いてください。2007年、私はこの年に調子を崩し入院しました。婚約者の私の妻が退院を待っていてくれると言ったので、私は病気の治療に専念しました。いい経験になりました。今回は、殆ど全ての言動を私は覚えています。入院を決めた主治医の判断に感謝しています。妻には迷惑と心配をかけたことに後で謝っておきました。彼女は、3ヶ月間毎週土・日面会に来てくれました。妻には、頭が下がります。有難いことです。

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