メンタルにゅーすヒエダ

 

「服薬感D」

201821日  Vol.245

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 SAM

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ここ2,3年間は調子を崩す事が多かったです。それでこの間、薬の増量を行いました。幻聴・妄想は以前の16年前の間欠的な発現状態に戻りました。今回主治医に相談した事は、仕事は細く長く続けたい、多少の幻聴・妄想は残存しても思考力を残して欲しいというお願いでした。非定型抗精神病薬リスペリドンを1.5倍の6から9mgにするだけで、以前のように幻聴と妄想が間欠的になり生活や仕事が楽にこなせるようになりました。幻聴と妄想が1日中覚醒時発現から間欠的になった事で、ここまで楽になるとは思いませんでした。    統合失調症の第一選択治療は服薬です。そして精神療法・心理療法と当事者の対処です。服薬が状態安定・再発防止の7割から8割、そして精神療法・心理療法と当事者の対処が2割から3割くらいだと実感します。14回の服薬で朝・昼各1mg、夕4mg、眠前3mgの単剤のリスペリドン1日至適量合計9mgに非定型抗精神病薬を変更しました。薬を変更して3週間くらいから安定してきました。

主治医が念を押して確認してきたのは、どのような日中の過ごし方をするのかの確認が再度ありました。たとえば幻聴・妄想を完全に消滅させるのか、多少残存しつつも対処して仕事を続けるのかという事です。主治医はSAMQOL(生活の質)を第一に考えてくれました。薬の増量で副作用を心配しましたが、幸い副作用も出ず状態も安定してきました。主治医は、SAMの生活の質を確認しながら、処方を増量しました。現在では、非定型抗精神病薬の選択肢も増えて、精神科医も患者さんのQOLを第一に考えてくれるようになってきています。SAMの場合はこのような処方の薬の至適量になりましたが、他の当事者の皆さんも主治医とよく話し合ってQOLを考えて処方を決定される事をお勧めします。

こうやって状態も安定してきて、思うのは主治医の服薬のさじ加減ですね。あんなに不安定な状態だったのが、安定してきて生活も仕事もこんなに楽になったのを実感できた事ですね。非定型抗精神病薬が身体になじむまで2,3週間はかかりますね。血中濃度が必要なのですね。私は今回の一連の調子を崩したのから処方変更、休暇から仕事に復帰してから幻聴と妄想の発現頻度が間欠的になってこんなに楽になるとは思いもしませんでした。やっぱ、薬ってさじ加減しだいだなと思いました。状態を崩して苦しく辛く、イライラしていたのが全くありません。やっぱ薬ってすごいなと実感しました。私が非定型抗精神病薬リスペリドンにしてから、かれこれ17年が経ちます。平成13年当時は旧薬から新薬への切り替えの走り始めの時期でした。現在では、リスペリドンもジェネリック薬になり、私にとっては病気を覚知することができた運命的な薬でした。あれから17年も経ったのかと思います。

SAMは、下関に移住して援護寮で病気と障碍、薬、制度等さまざまな事を勉強してきました。今思えば、その中でも薬の知識は大変役に立ちました。以前は薬を適当に飲んでいたのが現在では規則正しく服薬しています。服薬を守っていても、環境や人間関係などのストレスで調子が増悪することがあるのだなと思います。

現在では当事者が病気の特徴と治療の必要性を理解した上で治療への積極的参加(アドヒアランス)がますます必要となる時代へと大きく転換しています。特に、当事者の自己決定・自己実現・自己責任を担った生き方が主流になってきました。ですから。私のように薬を変更するのも、その結果に対する自己責任も担っていく事が必要です。SAMの場合、たまたま薬の処方がいい方向に行ったので良かったですけど、悪い結果も踏まえていました。これからの当事者はアドヒアランスと服薬遵守、自己責任も当事者は担って生きていける世であればいいなと思います。そして自らの人生を己の手に取り戻して社会生活を続けていければなとSAMは考えます。

時間がかかりますが社会で自立生活を目指して生きていけるように、病気と障碍の対処、服薬、制度利用などたくさんの事を勉強して、SAM自身が成功と失敗を試して、俯瞰して己を見つめて生きていければなと思います。もう少し私のやらなければならない仕事があります。遣り残しのないように仕事を全うしていきたいなと思います。

SAMは皆さんに誓います。自分で試して成功と失敗をしながら、その結果をお知らせします。SAMの生き方・考え方が皆さんのお役に立てばと思います。それが、多くの仲間の当事者のためになればなと思います。人生難しいようで簡単なようで、なんかよく分かりませんが、自分の人生は自分で決めて実行し責任ある生活をしていきます。

【編集後記】

 非定型抗精神病薬というお薬は、即効で効くようなお薬ではないような感じがします。最低でも2,3週間服薬を続けないとその薬効は判らないような気がします。知らないうちにイライラ感がなくなり、朝起きて仕事に行き夜仕事を終えて食事をし、就寝が無意識に実行できるようになります。SAMは、成功と失敗を繰り返しながら実行し、あるいは俯瞰して考え、当事者としてと、様々な視点でものを考えて生きています。そういったことを皆様にお伝えして生きていく事が、SAMの当事者としての使命なのかもしれません。

 ここで皆様に念を押します。服薬を守りましょう。規則正しい生活をしましょう。気長に病気と障碍と共に生きていきましょう。精神の当事者の基本は、服薬遵守をして地域で自立生活をしている人は多いですよ。SAMも失敗と成功を繰り返して、生活をしています。その結果で、またトライアンドエラーを繰り返して、自身が責任ある人生を送る事をSAMは目指しています。私は、自身の行動を日記に記してよりよき人生を送っています。失敗と成功を繰り返しながら立ち止まり歩き出し考え決断実行しています。己の人生を取り戻して生き続けたいと考えています。自分の人生は自己決定・自己実現・自己責任を担って生きていきたいなと思います。SAMは多くのことは望みません。確実に緻密にパズルを積み上げるように組み立てています。そして、メンタルにゅーすというニュースレターに記録しています。

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