メンタルにゅーすヒエダ

 

窃盗症(クレプトマニア)

2018615日  Vol.254

CIL(自立生活センター)下関発行

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摂食障害からマラソン元日本代表が万引き!? 窃盗症(クレプトマニア)の引き金とは?

201852 80

HEALTH PRESS    ネットより参照

 http://news.livedoor.com/article/detail/14659300/

 

窃盗症(クレプトマニア)は「摂食障害」が引き金にdepositphotos.com

 

 万引きを繰り返し、挙げ句の果てに刑務所へと収監される若い女性たち。その背後には「摂食障害」という病があった――。

 416日の北海道新聞(電子版)によると、「拒食」や「過食」を繰り返す摂食障害の女性受刑者数が増加しており、その数は昨年7月の時点で全国14施設に199人、そのうち66%の受刑者が「万引き」を繰り返したことによる服役だったという。

 万引きを繰り返さずにはいられない「窃盗症(クレプトマニア)」について本サイトでは、大森榎本クリニックの斉藤章佳氏の話をもとに、これまでにも伝えてきた(参考:シリーズ「窃盗症(クレプトマニア)という病」)。

 

窃盗症(クレプトマニア)とは?

 窃盗症(クレプトマニア)とは、国際的な診断基準である『DSM-5(精神障害の診断と統計マニュアル第5版)』や『ICD-10(国際疾病分類第10版)』にも記載されている世界共通の疾患だ。

 診断基準は『DSM-5』によると「個人的に用いるためでもなく、またその金銭的価値のためでもなく、物を盗もうとする衝動に抵抗できなくなることが繰り返される」「窃盗に及ぶ直前の緊張の高まり」「窃盗に及ぶときの快感、満足、または解放感」などの項目が掲げられている。

 そして冒頭に記したように、若い女性の窃盗症(クレプトマニア)は、摂食障害を併発していることが多いというのだ――。スーパーやコンビニで万引きを繰り返し、近くのトイレで過食嘔吐に及ぶ。「食べたい」という欲求を押さえられないあまり、犯行に及ぶという事実が、摂食障害という病気の深刻さを如実に表している。

 

 前出の北海道新聞の記事によると、札幌刑務支所で受刑中の37歳の女性は、体重はわずか32キロ。20代後半から大量に食べては吐く生活を繰り返してきた。万引きで有罪判決を受け、執行猶予中に再び万引きをして逮捕。約1ヶ月後の保釈直後、財布に3万円が入っていたにもかかわらず、スーパーで牛乳やヨーグルトを盗んで逮捕され勾留されたという。

 摂食障害が万引きの引き金になる原因について日本摂食障害協会は、「拒食や嘔吐が続くことで低栄養で脳が萎縮し、大量の食料品を確保しておきたいという衝動を制御できなくなる」こと、そして「どうせ吐くのだから買うのはもったいない」と思うようになることの2点を挙げている。

 このような深刻な摂食障害は、過度のダイエットから始まるほかに、体重管理が激しいスポーツ選手が発症することもある。

スポーツの体重制限から始まることも

 20177月、コンビニで化粧品や菓子パンなどを8点、約2600円相当を万引きしたとして、名古屋国際女子マラソンで優勝し世界陸上への出場経験もある、女子マラソン元代表の選手の原裕美子氏が窃盗罪で逮捕。懲役1年、執行猶予3年の判決が言い渡された。

 原氏は、現役選手時代、ストレスから過食になり、体重制限にひっかからないために嘔吐をするようになったという。吐くと体重が減って好成績が出ることから、やめられなくなったそうだ。

 そして今年(2018年)29日、原氏は再び、群馬県太田市内のスーパーでキャンディー1袋など計3点(販売価格計382円)を盗んだ疑いで逮捕。「店を出る前に商品を戻すつもりだった」と容疑を否認していたが、前橋地検太田支部は32日付で原容疑者を起訴した。

 ちなみに原被告は、摂食障害や病的窃盗の治療で、昨年(2017)末まで県外の病院に入院していたという(サンスポ電子版:201836日より)。

 これまで単なる犯罪として扱われてきた万引きは、最近ようやく窃盗症(クレプトマニア)という病理として捉えられ、医療の観点から考えるべきだという風潮に変わってきた。

 同様に、摂食障害が背景にある窃盗症(クレプトマニア)についても、早急に医療的なケアの枠組みが構築される必要がある。

 さらにその背後には、痩せていることを美しいとする女性への世間の圧力、アスリートの場合は成績至上主義に選手の精神的ケアが追いついていないことなど、さまざまな社会的問題が隠れている。

 医療界、法曹界、スポーツ界の垣根を超えた連携と対策が求められている。

【編集後記】

 窃盗症(クレプトマニア)聞いたことのない言葉です。摂食障害の人に多い精神病です。施設や病院に入所入院して治療をする人も多いです。本文にも書いてある通りに摂食障害の人がクレプトマニアに罹患する人が多いです。なかなか完治するのが難しいようです。殆どが食料の窃盗ですが、当然初回は執行猶予がつきますが、執行猶予の間に再度窃盗をして刑務所に収監されます。窃盗症という病気なので、なかなか完治が難しいようです。皆様も、クレプトマニアという病気は聞いたことがない病気のように思います。実際、クレプトマニアの当事者は、辛い生活をしているようです。窃盗をしているので収監されます。摂食障害の女性に多いそうです。釈放されて地域社会生活をしても、食料の窃盗を繰り返してしまいます。施設や病院で対処や治療をする人も多いです。

摂食障害は精神病で、窃盗は犯罪です。刑務所にいる期間は摂食も窃盗も制限されていますのでできません。問題は、釈放されてからの地域社会生活です。窃盗をしていますので、犯罪です。病気と犯罪をする行為が背中合わせであります。難儀な病気だと思います。いずれにしても、私は当事者ではありませんのでその辛さは、理解できるようなできないような曖昧模糊とした状態です。クレプトマニアは収監されるべきなのでしょうか?

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