メンタルにゅーすヒエダ

 

「相談支援と自立生活支援」

201973日  Vol.276

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 SAM

TEL(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL    http://blog.livedoor.jp/npo_light/archives/cat_8979.html

相談支援

 障碍のある人が自立した日常生活、社会生活を営むことができるよう、障害福祉サービスなどの利用計画の作成や地域生活への移行・定着に向けた支援、住宅入居等支援事業や成年後見制度利用支援事業に関する支援など、障碍のある人の全般的な相談支援を行います。

自立生活支援(自立生活センターの支援)

 1.自立生活プログラム

障碍者の、障碍者自身による自立に向けての情報提供・交換やトレーニング

・自立生活をしている先輩障碍者(ピア・カウンセラー)が後輩にその経験やテクニックを伝えていく

・その関わりは決して一方的なものではなく、先輩自身の生活を豊かにするものに繋がっていく。

 2.ピア・カウンセリング(ピアカン)                    

障碍を持つ仲間同士でカウンセリングを行い、自分自身の障碍を受け入れることによって自信を取り戻し、地域での自立生活に繋げていくことを目的とする。

・自立生活、それに向けての不安、感情の解放

・障碍当事者が一人で生きていく力のあることを、ピア・カウンセラー自身が、自分の経験をとおして伝えていく

・障碍を持ち、一生同じ地域で暮らしていく仲間としてのピアサポート

 

相談支援専門員が健常者と当事者で支援の立場が違いますが当事者の相談支援は仲間として、地域で自立生活する先輩として、痒いところに手が届く支援をしていると考えます。地域で生活する先輩当事者(ピア・カウンセラー)が自らロールモデルとなり長く当事者と同じ地域で、仲間として同じ立場で制度などを使い自立生活を推進します。

 

かといって、健常者の相談支援専門員が当事者の自立を進めていないと言っているのではありません。当事者の相談支援専門員は地域社会での生活に様々な障壁を乗り越えてきました。それだから、仲間として同じ立場で相談する当事者に気持ちが共感できると思います。

 

相談支援専門員の制度は平成24年から27年頃国が制度化を推進してきました。これは、当事者が一人で支援プログラムを作れない、知的障碍者や、精神障碍者、身体障碍者の人達に代替して支援プログラムを作り、個別に支えていくと言うことで制度化されました。

 

相談支援専門員が当事者、健常者といますがSAMもはじめは良く分かりませんでした。目指すところは当事者が地域社会で生活できるようにすることだと思います。そのために国が相談支援専門員の制度化を進めたのだろうと思います。自分で支援プログラムを作れる当事者は良いとして、制度から零れ落ちる当事者の救済制度なのだろうと思います。

 

自立生活センター(CIL)を束ねる全国自立生活センター協議会(JIL)では障碍者の自立生活支援を1980年代から必要だと考え運動してきました。それが制度化されるまでの2012H24)年まで約30年が経ちました。30年前から障碍者の自立支援が必要だと、ピア・カウンセリングや自立生活プログラムを使って支援をやってきました。われわれ障碍者の先輩はこの事を見越して運動をしてきました。そのため、障碍者のピア・カウンセラーが地域社会で自立生活するロールモデルとして、制度の使い方・介助者の使い方について自立支援をしてきました。

 

【編集後記】

 相談支援専門員の適性とは、まず人の話をよく聞けることが第一でしょう。障碍には、その方特有のものもあります。また、家庭事情にも配慮しなければなりません。そうした個々の事例に耳を傾けられることが大切です。

そして、そのなかからニーズを引き出し、適切な支援に結びつけることができる知識の幅も必要になってきます。そのため相談支援専門員は、常に新たな知識を吸収していく意欲が欠かせません。相談支援専門員には繰り返し従事者現任研修を受講する義務もあります。そうした継続的な向上心も求められます。そして、さまざまなサービスをスムーズに提供するためには、横の連携ができることも大切です。

こうして適性を挙げていくと、責任の重大さに尻込みしてしまうかもしれません。ですが責任が大きい分、やりがいも大きい職種ともいえるのです。「自分が関わることで、障碍をもつ方に安心感や充実感を提供できるなら、そんなうれしいことはない」。そんな風に、前向きに意欲を燃やせる人にぴったりな職種です。

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