メンタルにゅーすヒエダ

 

「希望を持って生きよう」

201924日  Vol.268

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 SAM

TEL(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL    http://blog.livedoor.jp/npo_light/archives/cat_8979.html

SAMは今でこそここ16年間、仕事・結婚し穏やかな生活をしていますが、20年前までは自暴自棄な生活を送っていました。5年間くらい、非常勤の家庭教師をしておりましたが、家庭教師が終わると毎晩朝方までお酒を飲む生活を繰り返していました。自分の将来のことは考えず、その日が楽しく過ごせればいいと考えていました。全く無計画で、無茶苦茶な生活をしてきました。

自分の人生の軌道修正をし始めたのは、下関の稗田病院の敷地内にあった生活訓練施設援護寮ヒエダで「病気と障碍や薬、制度の勉強」をして、それらをニュースレターの「援護寮ヒエダ新聞」として編集して現在の「メンタルにゅーすヒエダ」に編集し続ける事などで精神障碍者の自立生活支援をしてからSAMは変わりました。精神障碍者だから「一生病院に入院」「仕事はもうできない」「結婚はできない」と思っていました。特にSAMは措置入院経験者だから、精神障碍者の中でも最下層の人間だと考えていました。ただ私を変えたのは「援護寮ヒエダ新聞」の編集で精神関係のことをいろいろ勉強して少しずつこんな自分でも少しずつ希望が見えてきました。SAMが病気と障碍を持っていても努力していると、周りの仲間や施設の職員の目が変わってきました。

SAMが最初に実行したのは「援護寮ヒエダ新聞」を援護寮にいる間、毎月発行しようと考えたことです。自分で良い事は続けようと常に考えていました。ニュースレターの編集は悪戦苦闘の毎日でした。元新聞記者のPSWに添削を頼むと文章のほとんどが赤字で修正されていましたし、この文章の言い回しはようわからんとか、もっと熟考をとか言われて差し戻されていました。ただSAMは、どんな状況になっても泣き言は言わず自分に来た球は受けていました。そして必ず打ち返しました。とにかく投げ出すのは簡単だけど継続すれば、いつか自分の力や誇りになるはずだと確信していました。今の苦しさは長い人生では一瞬の出来事だと考えて努力していました。勉強してそれをニュースレターに編集していたら、わからないことが次第にわかるようになって急に視野が広がった感じが何度もありました。自分にはそれまで何かを続けて評価され達成感を味わったことがありませんでした。そして、今までの精神当事者の視野が広がってきたのが実感してきました。この当時考えてきたことは今も変わりませんが精神障碍者は服薬を遵守し病識を持って生きるべきだということです。また、「継続は力なり」ということわざの言葉の意味が分かったことです。すなわち。続けていればそれが力となり自信となり、そして自分の周りを巻き込んで小さな力が大きな力になることが分かったことです。メンタルにゅーすは今号で268号になりました。毎号読者が楽しみにしてくれることにSAMは遣り甲斐を感じています、嬉しく思います。

再度皆さんに伝えます。SAMは統合失調症(精神分裂病)です。そして措置入院を経験しました。家族・親族、知り合いにはさんざん差別・偏見・汚名を受けました。しかし私は、たくさんの医療関係者や福祉従事者、当事者仲間に救われ良くしていただきました。そして現在では結婚して11年がたち仕事を持ち穏やかな生活をしています。SAMの場合、統合失調症を言い訳にして自暴自棄な生活をして何ら積極的な病気と障碍の受容・工夫や努力・勉強を20年以上発病して投げやりでした。3回目の入院の後21世紀を迎えた2001年生活訓練施設援護寮ヒエダで運命だったと思います、病気と障碍に覚知して自分の人生の再構築を誰も知らない人ばかりのここ下関で始めました。私がここ下関で人生のやり直しを始めたのはまさにSAMの運命的なものを感じます。それはまさに21世紀を迎えた2001年にSAMの再スタートが始まったからです。

稗田病院の当事者仲間、職員、福祉従事者たちは私のことをどう思っているか考えたことはありません。SAMは、少なくとも下関に移住していい加減な生き方はしていません。極端な努力もしてません。私がよく言いますがアガムの法則せらない・がんばらない・りしない)を守って、良いことは継続しただけです。そして、私を支えてくれた仲間、病院職員、支援センター職員、職場の上司・仲間に恵まれたことはSAMにとって幸せなことでした。

 

【編集後記】

 今思えば私は様々な経験をしました。人に恵まれました。精神障碍者だから特別な生活をしているわけでもありません。私は人生をパズルのように、時計の秒針のように刻んで生きているだけです。無理はできません、頑張ることもできません。焦りは禁物です。調子が悪くなれば服薬・対処・休憩します。だれでも何らかの悩みや不安、トラブル、病気や障碍を抱えて生きているものだと思います。それらの心配がない人は世の中に一人もいないと思っています。誰しも何らかの荷物を背負って生きています。私は統合失調症ですが特別な生活をしているわけではありません。ただ服薬、病気や障碍に対処して生きています。これは、だれしも病気や障碍を持てばやっていることとSAMは考えています。

 私の病気と障碍に対処するときのスタンスは次の二つです。一つは服薬です。服薬は統合失調症の第一選択治療です。薬は毎日肝臓で代謝されますので、一定の血中濃度が必要ですので処方通り服薬しています。昼食後の薬を時々忘れます。気づいたときに1回分服薬し4,5時間あけて次を服薬します。決してまとめて服薬しないでください。危険です。二つ目は病気と障碍の対処です。散歩、音楽鑑賞、安静にするなどです。私の場合頓服を使い安静にしていることが多いです。

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