メンタルにゅーすVol.29 メンタルにゅーすVol.29

 

メンタルにゅーすヒエダ

 

自立生活C

2008年  Vol.29

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関 編集 SAM

Tel(083-263-2687)

FAX(083-263-2688)

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL  http://members.jcom.home.ne.jp/s-cil/

 過ごしやすい季節になりました。皆様いかがお過ごしでしょうか?私は、昨年退院してもう半年が過ぎました。生活の中で、また再出発するのに色々気になることがありました。ホスピタリズム(施設症:施設や病院に長くいると罹る。自己決定しにくくなり、他者へ依存した生活態度になる。)になって、また一人暮らしができるのか、もっと気になったのは残存した幻聴・妄想がありながら生活していけるのかということでした。退院してすぐの生活では音に過敏になっていました。職場復帰にはスムーズに移行できましたので私にとって幸せでした。

 私は、A型で無茶苦茶几帳面なので、援護寮を退所するときに自立生活することに関して考えていたことをまとめた記録ノートを探しだしました。私の仕事は障害者の自立生活支援ですので、今回、以前の記録とも照らし合わせながら、精神障害者への支援の仕方(自立生活にむけて)を考えました。皆様の、ご参考になれば嬉しく思います。

 

精神障害者への支援方法(施設、病院の退所者、退院患者)及び自立生活に向けて

ホスピタリズム(施設症)の取り除き

@    ピア・カウンセリング

   障害を持つ仲間同士がお互いに時間をとって、様々なテーマで話(問題・悩み等)を聴き合います。自分自身の障害を受け入れることによって、自信を取り戻し、地域での自立生活に繋げていくことを目的とする。

A    ILP(自立生活プログラム)

   障害者の障害者自身による情報提供・交換やトレーニング

とにかく、聴いてあげる。

社会生活への復帰

依存からの脱皮援助

生活技術の習得

 ADL:日常生活動作

(歯磨き、洗顔、髭剃り、化粧、入浴、清潔な衣服の着用)

 整理・整頓

 掃除

 調理

 洗濯

 小遣い帳

対人関係の習得

生活技術のノウハウの習得

病気や障害の対処・勉強・病識習得への援助

悩み・不安の対処、相談先の確認

支援者・相談機関の確認

制度利用のアドバイス

自立生活者の経験・話・見学

自信の喪失の取り戻し

公共施設の利用

公共機関の利用(バス、電車)

自助会への参加(仲間を探す)

スーパー・デパートの利用

コンビニの利用

ファミリー・レストランの利用

障害者手帳の申請

通帳を作る

住民票を作る

国民保険の手続き

実印の登録

年金申請・免除申請

携帯電話の契約

光・水・熱費、電話代の自動引き落としの手続き

 

【編集後記】

  援護寮を退所する日が決まる前後を思い出しています。とりあえず一般就労は援護寮からほぼ1年間通勤しましたので何とかやれそーと思いました。残存した症状(幻聴・妄想)がありましたので、鉄筋コンクリートのアパートに入居と、かなり用意周到に半年も前から準備をしていました。色々な悩み不安、問題がたくさんありました。考えに考えた結果やってみないと分からないと結論に至りました。

  案外、自立生活は何につけ自分のペースで生活していけるので苦しくもあり楽しいものでした。援護寮にいることで、目に見えないけど守られていることってあるんだなーと、今思い出します。人生、毎日、順風満帆じゃないけど、自己選択・自己決定・自己実現・自己責任を担えることはいいもんです。

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