メンタルにゅーすヒエダ

 

「精神保健福祉士」

2022年月日  Vol.291

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 SAM

TEL(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL    http://blog.livedoor.jp/npo_light/archives/cat_8979.html

精神保健福祉士の仕事とは

精神保健福祉士は、精神障がい者やその家族に対しての援助を行う専門職です。「Psychiatric Social WorkerPSW)」と呼ばれ、国家資格として認められています。しかしその詳しい仕事内容というのは、なかなか知られていませんよね。そこで今回は、精神保健福祉士の仕事について詳しくお話ししていこうと思います。

o4.1 精神科病院

o4.2 生活支援施設

o4.3 福祉行政機関

o4.4 保護観察所

o6.1 在校生の声

精神保健福祉士の仕事

精神保健福祉士の仕事は、精神障がいがある人やその家族への援助です。日常生活の訓練をすることのできる施設での指導や、就労に関しての支援やアドバイスを行うことで、精神障がい者の方の生活がより良いものになるように支援していきます。

精神医学ソーシャルワーカーとも言われ、これを英語で「Psychiatric Social Worker」と言うことから、略して「PSW」と呼ばれることもあります。
医師や臨床心理士などと連携を取りながら行う業務だけでなく、行政機関での各種手続きや給付金制度の案内などの業務を行うこともあります。

よく混同されやすい他職種に、社会福祉士があります。同じく国家資格のソーシャルワーカーということもあり類似する点は多いですが、社会福祉士が高齢者や身体障がい者等、福祉全般を扱うのに対して、精神保健福祉士の仕事の範囲はあくまで精神障がい者に対しての援助であるという点で異なっています。
名称独占資格であるため、法律上は資格がなくても業務に当たることができます。しかし精神保健福祉士の求人の中には、資格保有を必須とするものも存在しています。

精神保健福祉士の主な活躍の場

精神保健福祉士の活躍の場所は、区分すると主に3種類に分けられます。
精神科病院や総合病院の精神科、クリニックなどの医療機関、市役所や保健所、福祉事務所、精神保健福祉センターなどの行政機関、精神障害者福祉ホームや就労継続支援事業などの精神障がい者の生活支援施設などの場所で精神保健福祉士が活躍しています。

精神保健福祉士の就職先とは
一般企業で働く精神保健福祉士について

医療機関・生活支援施設の必置資格

精神保健福祉士は、精神保健福祉センターや保健所、精神障害者福祉施設などの福祉施設において必置資格になっています。
必置資格とは、その事業を行うにあたって事業所に必ず一人は資格の保有者を配置しなければならないと法律で定められている資格です。
また、精神科医療機関の場合には、作業療法士と同等の診療報酬があります。そのため多くの医療機関でも精神保健福祉士が配置されています。

 

 

 

各機関での主な仕事

精神科病院

精神科病院は、精神保健福祉士の主な就職先の一つです。精神科の医療機関および医療機関に併設されるデイケアでは、多くの精神保健福祉士が活躍しています。
精神障がい者の生活の支援が主な仕事になっており、入退院の援助や退院後のサポート、医療機関から社会生活への移行支援などを行なっています。

生活支援施設

就労移行支援事業や自立訓練事業なども、精神保健福祉士の活躍の場となっています。これらの施設はその設置目的によって精神保健福祉士の役割も異なります。
日常生活を送るための訓練が目的の施設では、家事などで行う基本動作を利用者とともに行ったり、アドバイスをしたりします。
就労のための訓練や作業訓練が目的の施設では、就職に関するアドバイスや、職場に定着するための支援などを行います。
地域生活を営んでいくための支援を目的とする相談支援事業所や地域活動支援センターなどでは、電話によるヒアリングや訪問での相談および各種サービスの提供を行います。

福祉行政機関

地方自治体の福祉行政機関では、法律に準拠した様々な支援事業や手続きの実施を行います。また、現状の分析や将来計画の立案にも関わります。
またその他にも、関係機関のネットワークを構築するコーディネート、就労支援事業、地域移行支援活動、地域住人への普及啓発活動などを行うことで精神障がい者の生活支援をします。

保護観察所

保護観察所で社会復帰調整官としての役割を担う精神保健福祉士もいます。
一般職の国家公務員である社会復帰調整官とは、犯罪を犯した精神障がい者の社会復帰をサポートする仕事です。業務には専門性が求められることから、採用にあたっては精神保健福祉士の資格や実務経験が求められます。
勤務先となる保護観察所とは、犯罪や非行の結果として家庭裁判所の決定で保護観察になった少年や、少年院や刑務所から仮釈放になった人、保護観察が条件の刑執行猶予となった人に対して保護観察を行う機関です。

まとめ

精神保健福祉士は、精神障がい者やそのご家族への援助やアドバイスといった仕事をしています。
医療機関や行政機関、精神障害者施設などで活躍し、施設の目的によってあらゆる業務にあたっています。
精神障がいのある人やそのご家族の悩みや問題を理解し、適切な援助を施していくことが求められるとても重要な仕事と言えるでしょう。

【編集後記】

 SAMは援護寮ヒエダで自立度が高いといわれていました。私は援護寮でニュースレターを編集していました。その添削でPSWにお世話になりました。それと退寮のときの準備でお世話になり電気、水道、ガスの手続きは自分でしました。引越しは援護寮の職員とメンバーさんに手伝ってもらいました。それと自立をして4年ぐらいになって調子を崩して入院を3ヶ月しました。この時は、婚約者とPSWで私の衣服下着をとりに行くのに支援していただきました。退院の時にもお世話になりました。そのときは、アパートがありましたので自立の準備等はありませんでした。そのPSWと話すと家族に精神の当事者がおり、それでPSWの仕事を選んだと言っていたのが印象的でした。私の知っているPSWは、結構家族に当事者がいる人が多かったように思います。この仕事を選ぶ人は、当事者の家族、知り合いがいる人が結構多いようです。精神障碍者を抱える障碍者の家族は制度や社会資源を知らない人が多くいましたので、そのためPSWの国家資格ができたのでしょう。SAMはニュースレターの添削、アパート探しと自立の準備、様々な生活用品の購入等に支援をしてもらいました。精神保健福祉士の略称がPSWからMHSWMental Health Social Worker:メンタル・ヘルス・ソーシャル・ワーカー)と変わることが今検討されています。

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