メンタルにゅーすVol.3 メンタルにゅーすVol.3

メンタルにゅーすヒエダ

自立生活

 

20048月  Vol.3

発行責任者 SAM

地域生活支援センターヒエダ

Tel(0832)-51-6161

FAX(0832)-51-6177

11月1日援護寮を退寮して、一人暮らしも早10ヶ月目に入ろうとしています。援護寮に29ヶ月いました。そこで、様々な生活技術・金銭管理・服薬管理・病気や障害の対処の仕方を身に付けました。

援護寮での最初の1年間は社会生活に慣れるのと病気や障害に対処することで精一杯でした。2年目にはいると休みの日には外出をするようになって状態も落ち着いてきました。また、一人暮らしの準備を始めて貯金を習慣づけて、無駄遣いをしないようにしました。この頃よりボランティアを週1回するようになって、将来は福祉関係の仕事をしようと思っていました。

トントン拍子に仕事も見つかり就職もできて、援護寮から外勤を初めて10ヶ月たった29ヶ月目に退寮しました。一人暮らしに多少の不安が無かったかというと嘘になりますが最初の23ヶ月は寂しかったです。しかし、生活や仕事に無理をしないようにしてアパートにいるときは自分のペースを狂わさないように、生活サイクルを正しくするように気をつけて平穏な生活を心掛けています。

 精神障害者が自立生活をするに当たって身に付けた方がよいことがありますので以下に示します。

   (1)規則正しい生活リズム      (2)困ったときのサポートの求め方

   (3)通院              (4)服薬管理

   (5)病気や障害への対処の仕方    (6)対人関係

   (7)睡眠              (8)平穏なストレスの少ない生活

   (9)金銭管理            (10)衛生・整理

   (11)社会資源の利用         (12)就労等

    以上のように12項目の身に付けた方がよいことがあります。自立生活を快適に送るためには、これらの項目がしっかり身に付いている方が、より望ましいと言えます。とくに、病院を退院すると、いままで規則に縛られた生活をしていたので、その反動で生活のリズムが乱れ昼夜逆転した生活をしたりします。規則正しい生活をして当事者一人一人の多様な自立生活を満喫してください。

   何かに悩んだり、困ったときサポートを求めるには、地域生活支援センターや病院の精神保健福祉士、自立生活センターに相談してください。普段から様々な機関や人に相談できる連絡先をリストアップしておくと安心した地域社会で生活していけます。通院と服薬を守って心身に変化があれば主治医に早めに診察してもらいましょう。

   自立生活をしていくには金銭管理をしていかないといけません。私は11000円を目安に自炊しています。就労に関しては最終目標ではありません。仕事をするとストレスになり調子を崩す当事者もいますので各自にあった生活をしていければベストだと思います。また、当事者同士の交流を図っていれば、自分一人だけが病気や障害を持って生きているのではないというような連帯感が生まれ、自分の励みにもなります。

   我々当事者は病気や障害を持っていても周囲の人のサポートや自己管理をして、服薬・通院を守れば十分社会生活がしていけます。

   私は幻覚や妄想が残存症状としてありますが何とか対処して毎日を生活しています。病院や施設にいるときより地域社会で生活している方がかえって調子がよく生き甲斐があり自由があります。自由に対して責任があります。自立生活をしていいと思うことは自己選択・自己決定・自己実現・自己責任をとれることです。今思えば、これらの事は私にとっての喜びです。

 

【健康コラム】

 お笑いのすすめ

  禅寺に「笑顔にまさる化粧なし」との言葉があります。男(女)それぞれ素敵な笑顔がそれぞれに魅力を高めます。お笑いの効果は免疫力を高め、心身にいい影響を与えるそうです。

  将来は、お笑いのビデオを開発して色々な病気の治療に役立てようという話もあるそうです。東洋の医学の知恵は人類の歴史の上に成立したものです。心と体は切っても切れぬ関係にあります。心技一体という言葉もそこからきています。

NHKラジオ心の時代より]by(S)

 

[編集後記]

 一人暮らしを始めるに当たって、アパートの家賃や敷金、礼金が必要になります。貯金として3050万円くらい必要になります。

 また一人暮らししたいけどお金がない場合、生活保護を受ければアパートの敷金、礼金はでます。世間一般で言う自活するという考えや、あれもこれも完璧にできないといけないということはありません。自分ができなければ、たとえば家事などは精神のホームヘルプを受ければいいし、さまざまな支援を受けて生活をしている当事者は全国にたくさんいます。そういったサポートを受けて自立生活をしていけばよいのです。

 自立生活とは自活というような経済的な自立ではなく自分の生活は自分で決めていく、自分のできないことは色々なサポートを受けながら生活することです。年金と併せて不足な部分を生活保護の受給をして自立生活をしている当事者も我々の周りにたくさんいます。経済的な自活とは自立と考え方が違うのです。

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