メンタルにゅーすVol.30 メンタルにゅーすVol.30

 

メンタルにゅーすヒエダ

 

服薬感A

2008年  Vol.30

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関 編集 SAM

Tel(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

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 みなさま、こんにちは、ご機嫌いかがですか?私は、ボチボチ焦らず・頑張らず・無理しない(アガムの法則)で、毎日を過ごしています。

 今回のメンタルにゅーすは、服薬感パートAでお送りします。私は、今、規則正しく服薬しています。そのせいなのか私の心の中は、穏やかです。かと言って、残存した幻聴や妄想の症状が、全く無くなった訳ではありません。気にならないように、毎日を過ごしています。頓服も処方されていますので時々使います。

 服薬しないで貯めこんでいる当事者が時々いますが、私にはそのようなことはまずありません。主治医の処方通りに用法・用量をきちんと守って生活しています。服薬遵守については、私は、以前下関に引っ越す前に服薬と通院を15年間続けていたことを思い出します。通院・服薬を守っていましたら、確かに再入院をしませんでした。しかし、あの頃は荒んでいました。自暴自棄な毎日、不規則で無茶苦茶な生き方をしていました。今、思い出すとぞっとする生き方でした。よくあれだけ、いい加減な生き方ができたものだと思います。その頃の自分を、今の私から考えると、綱渡り的で将来のことを何も考えない冷や汗もんの生活でした。

 私が薬について考えていること感じていることを服薬感Aでお話してみようと思います。

 

1.   薬は生活に必要なメガネと同等

   私は、近眼でメガネがないと生活していけません。殆ど、メガネがないと物を視認できませんから、もう私の身体の一部みたいなものです。

2.   服薬すれば毎日の生活・仕事でものの考え方がぶれない

   確かに服薬・通院をしていましたら、感情の上がり下がりが小さくなって、穏やかで集中できます。

3.   沈着冷静な言動は服薬による

私の健全な時を私の周りの人は知りませんので、どの状態が私なのか分かりませんが、人とは必要以上に話し込むことは、まずありません。それでは今の寛解状態が私の健全なものなのかといえば、私にも分かりません。病気と障害を持って25年経ちましたし、歳をとって丸くなったし、何より私には、たくさんの仲間、支援してくださる方がいます。私は、病気と障害を持っても穏やかに生きていきたいです。だから、私は今、幸せに生きているのだと思います。

4.   薬の乱用をしない

   以前、私の知り合いが薬を貯めこんだり、薬を選んで飲んでいました。私はそのようなことはしません。薬は、多量に飲んでも、薬効がある訳ではないです。早く効いたり、症状を極端に抑えるわけでは無いように思います。また、薬を乱用すると命に係わりますので、注意が必要です。

5.最近の薬は、副作用が小さく・よく効く

   以前、私は1回の服薬が15錠以上でしたが、新薬に変えてみると副作用がおさえられ、用法・用量が減り、毎日の生活が楽になりました。身体のだるさもなくなり、思考が統合されているのを実感します。

6.   今の病院・施設は当事者に対する考え方が変わってきたのは、新薬の普及もあって

   病院・施設職員の当事者に対する接し方が変わり、穏やかで、親身になって話しを聞いてくれます。そういった場面を、私は見聞きします。

 

【編集後記】

   当事者のために病院・施設には精神保健福祉士がいます。PSWともいいます。医療と保健・福祉の専門家です。彼らの存在で私たち当事者は色んなことで助けられたり、励まされたことがあると思います。今の病院・施設職員は精神病を隠されたベールの中に閉じ込めることはありません。気軽に声をかけてみましょう。

   精神の病気と障害観は周囲を見渡せば変わってきています。私がかつて経験した差別や偏見は収束しています。そんなに苦しいほどの、辛さ・寂しさはありません。当事者は、病気と障害に対処して生きていきましょう。時間はかかりますが、ゆっくり確実に生きていきましょう。

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