メンタルにゅーす ヒエダ Vol.305 「私が働く理由」 |
2020年月日 Vol.305 CIL(自立生活センター)下関発行 ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 SAM TEL(083)-263-2687 FAX(083)-263-2688 E-mail s-cil@feel.ocn.ne.jp URL http://blog.livedoor.jp/npo_light/archives/cat_8979.html |
SAMは、CIL下関・NPO法人らいとで働くまでは、障碍はクローズで働いていました。その中でも非常勤の家庭教師の仕事は7年間続けました。この7年間以外は2,3日から1週間しか仕事は続きませんでした。障碍をクローズで働いていたのとその当時幻聴と妄想の知識がなくて自分の悪口や被害妄想が怖くてそれ以後仕事が続きませんでした。43歳のときCIL下関・NPO法人らいとに入社して当事者職員として働いて18年が経過しました。当然ですが障碍をオープンで働いていたので、何とか細く長く働くことができました。
SAMが働く理由ですが、私は友人も少なく、無趣味な人間です。仕事がもしなければ家でごろごろしているか、昼夜逆転の生活をするのが目に見えて分かります。規則正しい生活習慣、服薬・通院、金銭管理は大切なことです。運動といえるかどうか分かりませんが援護寮ヒエダ新聞、メンタルにゅーすヒエダともう20年続けました。仕事をリタイヤしてもニュースレターは作ったほうが、自分の精神衛生にいいのではないかと思います。SAMが編集したメンタルにゅーすをたくさんの当事者、医療関係者、福祉従事者が閲覧してくれたらと考えています。またこれらのニュースレターから精神関係の冊子を4冊作りました。多くの、精神当事者及び関係者が目にしてくれたらと思います。
私は、本来怠け者です。ですから仕事を辞めれば、家でごろごろするか、寝ているだろうと思います。自分が病識を持つまで14年間働かずにいたときは、ごろごろ寝ていましたね。それを思い出しますので、何か目標を持って生きていかないと、と思います。ですから自分の精神衛生のためにメンタルにゅーすを続けられたらと思います。SAMも60歳を超えました。これから認知症になる可能性もあります。メンタルにゅーすがある日突然更新できなくなるかもしれません。そんな不安が頭の中をよぎります。でもSAMはできる限り働きたいと思います。老後の資金の問題もありますし働ける限り働きたいと思います。メンタルにゅーすは、仕事をリタイヤしてもオンライン上で続けるつもりです。しかし何歳まで続けられるのか自分でも分かりません。ホームページがある日突然更新されなくなるかもしれません。SAMがどこまで思考活動ができるかだれにもわかりません。でもできる限り続けていく所存でございます。多くの仲間や自分の後に続く精神当事者のために、メンタルにゅーすを続けるのは私の使命なのかもしれません。メンタルにゅーすで精神障碍者の当事者運動をしているのかもしれません。何にしても継続することは大切なことです。昔、山口県のSAMという人が、悩み苦しみ、自立生活を獲得して結婚までしていたと、メンタルにゅーすを役立ててくれれば、SAMのこの上ない幸せです。
人間は喜怒哀楽のある生物です。悩み苦しむ生物です。苦行難行する生物です。楽しみを感じる生物です。SAMはS市に住んでいたときは自分が世の中で一番不遇だと思っていました。特に統合失調症を罹患した時はその気持ちが強かったです。下関の援護寮に来てから、当事者との交流で心が癒されましたし、励みになりました。病気と障碍を持って生きるのに目標を持って生きています。時々モチベーションが落ちるときがありますが何とか生活し生きています。
私は事務の仕事をしていますが、あるときはCILの仕事、あるときはNPOの仕事と二足のわらじを履いています。自分ひとりで企画して実行する仕事です。一人職です。チームで仕事をするのは迷惑をかけるので一人職にしてもらっています。病気と障碍を持って生きていくのに、仕事ができる間は働いたほうがいいと周囲の人も言うし、妻もそう言います。そういわれると自分も働いたほうがいいのではと考えます。私の目標は仕事を細く長く続けて生きていこうと思います。仕事は私にとって生きる糧であり、自分の生活習慣の健全化、精神衛生の維持に非常に役に立っています。私は健全な頃5年間働いて、統合失調症を発症して、自分の未来は無いと人生を投げ出しました。何故、自分が精神病になったのかと自分探しの旅をしました。この旅は、何の成果のない旅でした。母や弟、妹に迷惑をかけることが多かったです。
それよりも、役に立ったのは、病気と障碍を受容して、対処する生き方をして制度や病気の勉強が非常に役に立ちました。今では、服薬と通院を守り生活・仕事を続けています。病気と障碍を受容するまでに20年間かかりましたが何とかやっています。病気と障碍に受容・対処・工夫をすることで回り道をしましたが幸いに、43歳にCIL下関・NPO法人らいとに一般就労して続いています。幸いに、CIL下関・NPO法人らいとでの勤務も毎年記録更新で18年が経過しました。いつまで続くか分かりませんが頑張って仕事を続けたいです。
【編集後記】
SAMは現在では、病気と障碍の残存した症状(幻聴・妄想)に対処工夫をして生きています。病気と障碍を負ったことはアンラッキーだったかもしれません。かといって病気と障碍を持ったからこそできた実績もあります。私の実績を認めてくれてリスペクトしてくれる人もいます。メンタルにゅーすは305号となりました。自分でも良く続いたと思います。ニュースレターの紙媒体からオンライン上のホームページになってから読者が増えてきたように思います。SAMも小さな事からコツコツと続けたのが良かったのかもしれません。途中何度やめようかと考えが過ぎ去ったことがありました。そのつどそのつどモチベーションを取り戻して編集を続けています。時々当事者から、感謝の手紙をくれることがあります。「家族が精神病の理解をしてくれるようになった。」というような手紙をもらいます。また、「家族が事実婚を認めてくれて祝福してくれた。」とかありました。「娘が統合失調症になったがSAMのありのままを話した手記のメンタルにゅーすで生きる続ける力をもらった。」とか・・・・。こういう手紙をもらうとメンタルにゅーすを続けていて良かったなと思います。少しは当事者に役に立っていると思います。