メンタルにゅーす

ヒエダ

 

躁状態の対応の仕方

202125日  Vol.314

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 白夢

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FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL    http://blog.livedoor.jp/npo_light/archives/cat_8979.html

  

@  危険を回避しましょう

日常生活の援助を行なう際に、安易な接近は避け、当事者を刺激するような言動をとらないように注意する。また、周りの人の何気ない言葉や口調も興奮のきっかけとなるので、落ち着いた態度と命令口調でないやさしいしっかりした言葉で介助者の意思を伝え、興奮の鎮静化をはかりましょう。

A  要求の方向転換をはかりましょう

当事者の要求や行動の激しい場合、これらを頭ごなしに禁止したり、否定することは、当事者の欲求不満を増大させ、反発や攻撃性を強化するので、ある程度の範囲内で許容できる代替物を提供するなどして要求の方向転換を図る。当事者への態度は、きっぱりした態度でのぞみ、説明は手短に、わかりやすくしましょう。

B  穏やかに対応しましょう

暴言を吐かれることもあります。[わかんないのかよバカヤロー!]と言われても落ち着いた穏やかな態度でその迫力に物怖じしない。「一度にたくさんの話をされてもわからないから、一つずつ話してもらいたいんだけど」「うん、もう一度お願いね」と当事者のペース、高揚した雰囲気に巻き込まれないようにしましょう。

C  エネルギーを発散させるようにしましょう

勝負にこだわらない11で行なえるスポーツやゲームをするか本人とよく話をして聞いてあげましょう。

D  日常生活行動を援助しましょう

日常生活の行為そのものが、注意散漫や集中困難なために、行為が中途半端になりがちです。周りの人は、当事者の興奮を助長しないように注意しながら、その行動の不十分な点について指摘し、遂行を促したり、できないことを補いましょう。その際、決して口やかましく当事者をせきたてたり命令口調になったりしないように、ゆとりのある言動で関わりましょう。

E  他者とのかかわりを調整しましょう。

状態の不安定な間は家族や周囲の人達に暴言を吐いたり、自分の都合のいいように命令したりすることもあります。周りの人は、当事者の状態がよくなったときのことを考え、他者に対して「○○さん、今ちょっと調子悪いので申し訳なかったね」などのフォローをしっかり作っておくようにしましょう。

F  言動について話し合うようにしましょう

躁状態に陥っているときには、自らの言動をコントロールできないことが多い。状態が落ち着いてきたら言動を振り返ってもらいましょう。

G  服薬の必要性を説明しましょう

感情高揚は服薬を中断すると再発しやすい。躁状態に陥ったことがある人は自分の状態について、「調子があがってきた」などの認識が可能な場合が多いので、どのようなきっかけで感情の高揚をまねいたのか、そのときどう対処しているのか、他の対処法は考えられなかったのか話し合い服薬の重要性も話し、理解を図りましょう。

H  家族・職場への働きかけ

当事者の感情の高揚の注意信号のあらわれとなる身だしなみや口調などのちょっとした変化に気をつけ、服薬の重要性について説明しましょう。

 

【編集後記】

 だいたいが、躁状態になると自分がスーパーマンのように感じて、すごく高揚します。また運動量も増えて痩せたりします。また、注意しないといけないのが問題行動です。特にうつ状態も混在すると抗うつ剤をためらう精神科医もいます。それはなぜかと言うと抗うつ剤によりうつから躁に数時間のうちに躁転して問題行動を起こすことを想定して抗うつ剤を控える医者もいます。いずれも、問題行動を想定してのことです。

 SAMも時々躁うつ状態があります。主治医は躁転を想定してか、薬を出さないようです。よくいわれるのが、うつなら睡眠が取れない、食欲がない、意欲の低下等全体が落ちると言います。SAMは睡眠も取れているし、食欲もあるのでうつではないといいます。

もし私が精神科医であったら躁転を警戒して薬を出さないだろうなと思います。しかし当事者の気持ちとしては苦しいです。

 躁の話がうつの話になりましたので話を戻します。躁になると問題行動を起こすことをSAMは知っていますので、上がってきたなと感じたときは、自ら休暇を願い出て休暇をとります。休暇はほぼ1ヶ月くらいですが、この期間くらいで状態も落ち着くので躁状態で上がってきたと感じたときは休暇をとります。

それから多動多弁になります。活動量が増えるので痩せてくる人もいます。周囲の人は穏やかな態度でかつ毅然とした対応を求めます。躁状態の上がりはじめならまだ他人の話を聞き入れるのでいいですが、完全に上がりきると周囲の人の話は一切聞き入れなくなりますので注意が必要です。頓服や休暇を勧めてあげる時期もタイミングが必要です。

 躁状態になると、自分の気分が上がっているなと気付く当事者は少ないと言います。それで人間関係を崩して、大切な人達を失うことが多いことも確かです。また、躁状態の人の対応法が分からないので、当事者を避けたり、無視する人も多いと聞きます。普段から、周囲の人が、当事者が上がっているなと感じたときは声掛けを心がけてください。宜しくお願いします。

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