メンタルにゅーすヒエダ

 

「生かされている」

2021年月日  Vol.317

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 SAM

TEL(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL    http://blog.livedoor.jp/npo_light/archives/cat_8979.html

 SAMが常々心に留めていることがあります。それは、「人間は生きているのではない生かされているのだ。」ということです。自分が自分の力で生きていると考えていると慢心してしまいます。人を観察していると、様々な人たちのおかげで仕事をしたり、生活をしています。誰の助けもなく自分ひとりの力で生きていると考えているのは間違いのような気がします。それから、昔、社会的弱者(高齢者、女性、子供、障碍者)に生産性がないので生きる価値がないと国会議員が言っていましたが、それは違うと思います。人は存在するだけで何かの役に立っていると思います。

 私が編集しているメンタルにゅーすも運動のひとつと考えると生産性がないのでしょうか?私は、メンタルにゅーすで精神障碍関係で当事者を励まし、当事者の家族や健全者を啓蒙しています。以下に、ある当事者の家族からの手紙を掲載します。

SAMさんへ

 

こんにちは。

初めてメールさせて頂きます。

 

O様よりSAMさんの発行されているニュースをご紹介頂き、読ませて頂いております、Kと申します。

突然のメールで申し訳ございません。

一言、お礼を申し上げたく失礼いたします。

 

私は約5年程前、娘が17歳で何もかもが輝いていた学生時代に統合失調症を発症し、天国から一気に地獄に落ちたかのように絶望していました。

どうすれば這い上がれるのか、もとの娘に戻れるのか?

病気を恨み、原因となったと思われる出来事、物、人、自分、世の中のすべてが恨めしく悔しく、嘆くばかりの日々がありました。

 

しかし、数年前にSAMさんのニュースに出会い、その勇気ある体験告白やメッセージにより、多くの誤解に気付かされ、病気を認め、向き合い、病気とつきあって行く決心が出来た時、それまでの苦悩が嘘のように軽くなって行きました。

 

娘は昨年二十歳で良き理解者と結婚し、この夏出産の予定を控えています。

この時期とマタニティブルーも重なって調子を崩してはいますが、薬を調整しながら踏ん張っています。

 

以前からSAMさんへお礼を申し上げたく、ニュースの方へメールを送ろうと試みておりましたが、我が家のパソコンの設定がおかしいためかメールがはね返ってしまっていました。

この度、O様にお願いしてメールアドレスをお聞きしてしまい、失礼をしております。

 

私は北九州市に住んでおります。

離れた場所からですが、これからもSAM様のご健康と、変わらぬご活躍を心よりお祈りしております。

 

読んで頂き、ありがとうございました。』

 

 上記手紙は20141月にメールで私のデスクのPCに来たものです。迷惑メールでGmailから跳ね返されても何度もメールをくれたのでしょう。SAMは、この時、メンタルにゅーすを編集していて良かったと涙の出るほどうれしかったです。特に病気と障碍のある娘さんが理解ある旦那さんと結婚して妊娠していると聞いて良い事だらけです。SAMのメンタルにゅーすの編集がある当事者とその家族を支えたのです。

 この手紙をもらったときに、SAMは自分が生きているのではない生かされているのだとつくづく思いました。私はメンタルにゅーすで1000人いて一人の人に声が届けばいいといつも考えてメンタルにゅーすを編集しております。

【編集後記】

 上記手紙のご家族からその後に連絡はありません。一斉メールのメーリングで毎月配信しています。実際にメンタルにゅーすを見てくれている人がどれくらいいるのかは、私はわかりません。全国で500人くらいメンタルにゅーすを見てくれているとしたら26万人に一人くらいです。こんなに僅かな読者でも、SAMが病気と障碍を抱えているのにその活動が誰かの役に立てばと考えています。メンタルにゅーすはネットで全世界配信しています。翻訳されていますので僅かですが海外の方が見てくださっています。ここまでになるまでに18年と言う年月がかかりました。何故そのようなことがわかるかと言うとグーグルに検索されているのでメンタルにゅーすの所有者のSAMにはわかります。ネットと言うのは怖いイメージがありますが、その広がりは世界規模です。しかしここまでメンタルにゅーすがくるまでに、様々な人に周知され閲覧してくれている人達がいることに頭が下がりますし、遣り甲斐を感じます。20044月からメンタルにゅーすを発行してきました。とてつもない時間の年月を経てきました。私を突き動かすものに運命的な出会いを感じております。

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