メンタルにゅーす ヒエダ Vol.324 「境界性パーソナリティ(人格)障害の人との 接し方」 |
2021年月日 Vol.324 CIL(自立生活センター)下関発行 ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 SAM TEL(083)-263-2687 FAX(083)-263-2688 E-mail
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ネットより参照
https://bpd.nerim.info/treatment/behavior.html
境界性パーソナリティ障害の患者との接し方
境界性パーソナリティ障害では、患者本人はもちろんのこと、周囲の人もとてもつらい思いをします。最初のうちは、患者を助けようと手を差し伸べますが、振り回されるうちにヘトヘトになってしまいます。
得てして思いやりのある人ほど巻き込まれやすいものです。何かと支えになってあげようと相談に乗ったり、自分にも同じような心の傷を負った経験があって肩入れしすぎたりしてしまいます。その結果、精神的にも身体的にも疲労し、情緒不安定になってしまうのです。
接し方を間違えると、本人を支えられなくなるどころか、関係が破綻してしまう場合もあります。長期的な見通し無しに関わりを始めると、悔やんでも悔やみきれない結果になりかねません。
このように境界性パーソナリティ障害の患者との接し方は大変難しいものです。
ここでは接し方のポイントを紹介しますが、基本的には専門医と相談し、一緒に治療を進めるようにしましょう。
接し方のポイント
できることとできないことをはっきりさせる
家族だけで治療しようとしても上手くいきません。治療は専門医に任せましょう。患者と適度な距離を置くことがポイントです。家族は家庭で温かく見守るというスタンスをとりましょう。
患者の気持ちを理解しようとする
患者の話に耳を傾けましょう。何がつらいのか患者の気持ちになって理解しようとしてあげましょう。
しかし、患者の気持ちをわかったつもりになったり、反論したりするのはいけません。
我慢する心を育てる
患者は衝動的な行動をしてしまいがちです。ぐっと我慢させ、心を錬成させましょう。ルールを破ったときなどは、はっきりとダメだと伝えましょう。
しかし、患者は見捨てられ不安をかかえていますから、誰も見捨てていない大丈夫だと伝えることも大切です。
接し方の例
自傷行為や自殺企図を見つけた時
境界性パーソナリティ障害の患者は見捨てられ不安から、自傷行為をしたりや「これから死ぬ」などと言ったりして、相手に気を向かせようとします。そんな時は、「手首を切ったりしなくても見捨てないから大丈夫」などと伝えてあげましょう。
依存されすぎた時
相談のメールがひっきりなしに来るなど、依存されすぎてしまった場合は、ルールを決めてしまうとよいでしょう。「夜21時以降はメールしない」などと決めて、それ以上のことはしないようにしましょう。そうしないと要求はエスカレートするばかりです。
暴力をふるう
暴力にだまって耐えていてはいけません。その人とは距離を置くようにしましょう。警察や医療機関との相談も検討しましょう。
嘘をついたり、約束を破ったりする
職場などで人間関係をかき乱して、業務に支障がでるような場合は、出勤停止などの社会的な措置での対応を検討しましょう。
【編集後記】
境界性パーソナリティ障害の方との接し方をまとめています。境界性パーソナリティ障害からの回復には、生活全般のストレスを減らして、友人や家族との楽しい時間を過ごす、瞑想、カウンセリング、睡眠をしっかりとる、体に良い食事をとる、適度な運動をする、マッサージ、鍼灸、ヨガ、体操、スピリチュアル、演劇などが良いです。なるべく本音や本当の感情を見せれる対等の関係で、自分の思ったように過ごせる相手と過ごすようにして、苦手な相手との関係は極力避けるようにしましょう。そして、足先までが温まるような幸せな体験をすることで、尖りきった神経の働きを少しずつ緩まり、安心して眠れるようになり、穏やかな自分に戻ることが回復の道のりになります。
時折、当事者が満足するように、周囲の人たちを巻き込んで思い通りに動かす(操作)様なこともあります。そういう時は、約束事を作るようにしましょう。「夜21時以降は電話しない、メールしない」などです。@嘘をつかない。A裏切らない。B見捨てない。を守りましょう。支援者が守れないと再トラウマ化してしまって、外傷の再演が起こり、激怒や身体の凍りつき、ぞっとする思いをさせることになります。彼らは、敵か味方か、白か黒かで決めつけ、敵意を見せることで、自分の安全を保障しますが、それだけこころや身体は、怒りの感情や不快な刺激を向けられることに対して傷つきやすい状態にあります。そして、自分を守らないと、しばしば現実場面でトラウマの再被害に遭うことが本当に起きます。彼らは、他者の態度や視線、言葉、気配、足音に恐怖して、こころは痛くて苦しくて、身体は見えない刃物で突き刺されているかのように感じていたりします。