メンタルにゅーす

ヒエダ

Vol.331

「てんかん対処法

(発作時)」

2021115日  Vol.331

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 白夢(SAM

TEL(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL    http://blog.livedoor.jp/npo_light/archives/cat_8979.html

発作時の注意と対処法

強直間代発作と二次性全般化発作は、突然全身が硬くつっぱり、ガクンガクンとふるえる状態がおき、その場で倒れ込んでしまいます。この時、周りの人たちは次のことに注意して支援してください。

 

眼鏡などの壊れて危険なもの、けがや火傷などを負いかねないものはできる限り本人から離しましょう。

首まわりの締まった衣服の場合は緩めて楽な状態にし、頭を保護して仰向けに寝かせましょう。

発作のときは口を固く食いしばったり噛んだりしますが、口の中にタオルを入れたり、口の中の食べ物を取ろうとすると、かえって窒息したり口の中を傷つけることになるのでやめましょう。

けいれんの間に体を無理に押さえつけたりすることは避けましょう。

けいれんが終わると意識がない間にだ液や嘔吐物が出てくることがあります。これらを喉に詰まらせないために、けいれん終了後は身体ごと片側に傾け、あごは伸ばしてあげましょう。

基本的には、発作は自動的に終了しますので、その都度、救急車を呼ぶ必要はありません。ただし、全身のけいれんが5分以上続いた場合、けいれんがいったん終わってもまたおこった場合、意識が戻らない場合、発作中にけがをした場合、水中で発作がおこった場合などは、すぐに救急車を呼びましょう。

意識がもうろうとした状態や、行動異常がみられる発作(てんかん発作の種類)の場合も同様に、動きを過度に押さえつけずに後ろから補助し安全を確保して様子をみましょう。てんかんネッ | 発作時の対処法 (alfresa-pharma.co.jp)引用

 

本人によるてんかん発作の対処法―発作の前兆を感じたら、周囲の安全確保を

てんかん発作が始まると、意識を失ったり、体の自由がきかなくなるため、本人が安全を確保するのは困難です。そのため、なるべく早く、できるだけ安全な場所に身を置くことが大切です。前兆など症状の軽い段階で安全な場所に移動できれば理想ですが、ほんの数秒で意識を失うこともまれではありませんから、まずはその場で最小限の危険回避を考える方が現実的です。

 

前兆は、てんかん発作そのもの

てんかん発作の最初の症状は、脳が最初に興奮する部位によってさまざまです。ただし患者さんひとりをみると、てんかん発作の前兆はいつも同じであることがほとんどです。

患者さんによって異なるてんかんの発作の前兆について、以下、代表的なものをご紹介します。患者さんは、発作を目撃した方から詳しく聞いたり、ビデオ脳波モニタリング検査を行っていればその記録を見せてもらって、自分の発作の始まりから終わりまでの様子を、自分自身で詳しく知っておくことが大切です。

てんかん発作の対処法。発作時の対処法を本人と周囲が知っておこう | メディカルノート (medicalnote.jp)引用

 

てんかん

てんかんは、突然意識を失って反応がなくなるなどの「てんかん発作」をくりかえし起こす病気ですが、その原因や症状は人により様々で、乳幼児から高齢者までどの年齢層でも発病する可能性があり、患者数も1000人に5人〜8人(日本全体で60万〜100万人)と、誰もがかかる可能性のあるありふれた病気のひとつです(1)。「てんかん発作」は、脳の一部の神経細胞が突然一時的に異常な電気活動(電気発射)を起こすことにより生じますが、脳のどの範囲で電気発射が起こるかにより様々な「発作症状」を示します。しかし症状は基本的に一過性で、てんかん発作終了後は元通りの状態に回復することが特徴です。原因は様々で、脳腫瘍や頭部外傷後遺症などの明らかな原因がある場合は「症候性てんかん」、原因不明の場合は「特発性てんかん」と呼ばれます。治療は適切な抗てんかん薬を服用することで、大部分の患者さんでは発作は抑制され通常の社会生活を支障なくおくれます。一方、抗てんかん薬では発作を抑えることができず、「難治性てんかん」として複数の抗てんかん薬の調整や外科治療などの専門的なてんかん治療を必要とする場合もあります。てんかん|病名から知る|こころの病気を知る|メンタルヘルス|厚生労働省 (mhlw.go.jp)引用

 

【参考文献】

(1)    大塚頌子、赤松直樹、加藤天美、他:日本におけるてんかんの実態 日本のてんかん患者数の推定、てんかん研究273号:408-4112010

 

【編集後記】

 てんかんに伴う精神症状には、@てんかん病態による要因、A心理社会的要因、B医原性の要因、が関係しています。

@のてんかん病態による要因というのは、てんかんという脳の病気があるために、脳の機能異常として同時に精神症状も出現しうるということを意味します。

Aの心理社会的要因というのは、てんかんを持つ患者さんも、そうでない人も一様に生活上のストレスは存在するため、そうしたストレスを契機に精神症状が現れることがあるという意味です。

Bの医原性の要因というのは、てんかんの治療のために抗てんかん薬を多くの患者さんは服用されていますが、抗てんかん薬の副作用として精神症状が現れることがあります。

これらの要因は複数が同時に存在することもあり、患者さんごとにどの要因が重要かを判断して、個別に対応する必要があります。

こうした精神症状について、深刻なケースで精神医学的な対応が必要になることがあります。精神症状の種類としては、うつ状態、幻覚妄想状態、心因性発作(解離症状)などがよく見られます。今回のメンタルにゅーすは、てんかんの周知より対処法に主眼を置きました。

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