メンタルにゅーす

ヒエダ

Vol.339

「精神の病気と障碍と共に  生きること」

2022320日  Vol.339

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 白夢(SAM

TEL(083)-263-2687

メンタルひえだFAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL    http://blog.livedoor.jp/npo_light/archives/cat_8979.html

 

白夢の経験ですが精神病に罹患して、20年間くらい暗黒の世界にいました。それは、友人も知り合いとも交流がなく、まったく一人の孤独な世界でした。悪い友人にSAMが統合失調症だと打ち明けるとうまく利用されたり、無給で働かされたりしていました。それでも、話し相手になってくれていましたが、うまく小間使いのように利用されていました。白夢は、悪意に満ちた知り合いに、都合のいいように20年間利用され続けましたが、措置入院になり外界と遮断された世界の中、精神科病院で4年間生活していました。

 統合失調症を発病して退院してから知り合いに、統合失調症だと打ち明けると差別・偏見・汚名を受けました。それが身近の両親、弟妹にまで受けていました。弟妹からは「おい」「お前」「あんた」「きちがい」とか言われていました。病気になるまで、兄ちゃんと呼ばれていたのがまるっきり人間として認めてくれませんでした。自分たちには、まったく無関係の病気だと考えていたのでしょう。その中で弟が43歳で統合失調症に罹患し、いまは末期の状態です。幸い、弟の妻が献身的に介助してくれていますのでなんとか生活しています。私もまさか、弟が統合失調症に罹患するとは思いもよりませんでした。妹だけが健常で何とか生活をしています。

 弟は統合失調症の末期で病識もなく、一人だと不安がり妻がそばで付きっきりでいます。そして、若いころ白夢が統合失調症の頃の時白夢を馬鹿にしていたのが、いざ自分が統合失調症になると因果応報だと自分を責めています。私は、弟が発病して何度か会いに行きましたが、見る影もなく哀れでした。白夢の気持ちが少しは分かったようでした。それで弟は、私が統合失調症を発病した時、白夢を馬鹿にしていたことを後悔し、今の彼自身を因果応報だと責めています。哀れで可哀そうです。病識もありませんし、薬の管理もできません。弟の妻が献身的に介助しています。

 私が心配しているのは、妹は統合失調症を発病していなく、健常者ですが彼女の子供の甥や姪が発病しないかと心配です。二人とも、H30年、東京で就職しました。私は、今は彼らが心配です。就職など人生のライフイベントで統合失調症を発病することがまれにあるのでいらぬ心配かもしれませんが心配です。それは自分が統合失調症に罹患して40年たった自分の人生の20年間が暗黒の日々だったからです。甥と姪が発病しないことを心から祈るのみです。彼らに暗黒の日々がないことを陰ながら祈るのみです。妹は、優生思想があるのか、白夢や弟とは一線を画しています。殆ど、まったく無視で連絡も取れません。彼女の心の中に優生思想があり、私や弟との連絡には殆ど対応しません。たまにメールを出して半年から1年後に返事が戻ってきます。私自身は、そのような妹の対応に頭にきますが、仕方がないことだと思います。家族に精神病者が出現すると、そのような対応が殆どで、自分の心の中から排除し、病院に長期入院させっぱなしの当事者の家族も多いです。

 私は、まだまだ幸せかもしれません。よき上司・同僚の中でできる範囲で自立生活を送り今では晩期に結婚もしました。お互い統合失調症ですが仲良く生活・仕事を送っています。今では妻がよき理解者です。職場の同僚でもあり公私にわたり、私を支えてくれます。

 私の障碍は重度です。今の職場で19年職務歴は毎年記録更新しています。黙々と仕事をしています。団体でよく話をする人とは、限定されますがコミュニケーションを最低限仕事に必要なことはとっています。ほとんどの同僚とはコミュニケーションをとっていないのが現状ですが、最低限仕事に関しての話はしています。

 私は、上司や同僚、知人がどのように白夢を評価しているか知りません。皆さんそれでも好意的に接してくれています。有難いことです。私はせっかちで被害妄想的ですぐ頭にきます。こんな私でも上司は私を雇用してくれます。大変有難いことです。19年も働いていると上司や同僚も私の人となりは分かっているのでしょう。ちゃんと私を、遇してくれます。私は、仕事をする職場があり、理解してくれる上司や同僚がいることに感謝しています。効率は悪いですが、当事者の私にできることを19年間続けています。今の私を支えてくれているすべての人に感謝します。私は何かしら社会、職場の上司に役に立っていればと思って仕事をしています。私の障碍は重度です。それでも、神様が私にできる仕事を、存在を認めていてくれていることを絶えず、自分の心にエンパワメントしています。

(妻存命時書いた文章)

【編集後記】

 白夢が自分の病気と障碍に精一杯で、障碍者主体の団体にいますが、職場での地位はこの19年間変わりません。淡々と仕事をしています。それは自分の病気と障碍に対応するのが精一杯で他のことができないからです。それでも自分の仕事は自分で作ってしています。自分へのモチベーションには気を付けています。毎日、病気や障碍で気分がころころ変わります。それでも、モチベーションが落ちないように静かに黙々と仕事をしています。白夢自身がモチベーションを落として仕事のやる気をなくしてしまえば、職場を辞するしかありません。しかし。かろうじてモチベーションを維持しています。私は下関に来てニュースレターを編集して21年になりますが、これだけが私の人生で唯一続いています。このニュースレターが私の存在意義であるように思います。私の知識・物の考え方、病気と障碍の経験を健常者・当事者・家族・福祉関係者・医療関係者に平たく穏やかに伝えていくことが私の使命で仕事だと考えています。まだまだ、皆さんに伝えていくことはたくさんあります。私の知識・病気と障碍の考え方が後世の当事者や関係者に役に立つように、メンタルにゅーすを続けていくことが、自分のモチベーションを維持することだと思います。まだまだ、私にはやることがあります。どうか皆さん私の知識やものの考え方、病気や障碍の受け入れ方・対処の仕方等をご参考ください。多くの皆さんがメンタルにゅーすを読んで下さればと思います。そして、何かしら皆さんのお役に立てばと考えています。

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