メンタルにゅーすヒエダ

Vol.356

「青年の人生を台無しに

する病気、統合失調症」

20221220日  Vol.356

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 白夢(SAM

TEL(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL    https://cilsimonosekiraito.wixsite.com/website

 

統合失調症は発症のメカニズムはわかっているが原因がわかっていないです。人生のライフイベント、就職、進学、家族が亡くなる、結婚などに発病するがその原因はわかっていないです。私の場合、睡眠時間を23時間で働いていたら次第に幻聴や・妄想が出てきました。何か自分がおかしいなと思う病感が働いたが、病院に診察に行こうと考えはしなかったです。職場で、独語、幻聴・妄想が発現しました。上司は相当悩んで、私を大学病院に連れて行って診察して、即入院になりました。何が何だか自分に起こっていることがわからなかったです。保護室に収監され、強い抗精神病薬を服薬していました。

今から40年以上前に発病して、その頃は抗精神病薬を多量に服薬させ、病気の症状をたたき伏せていた治療が主流でした。現在のように薬の選択肢も少なく私の場合、手の震え・便秘・眼球上天などの副作用に悩まされました。現在の非定型抗精神病薬は副作用の少ない薬になりました。それでも多量に飲むと副作用が現れます。また糖尿病になりやすい薬もあります。こういう場合、血液検査を定期的に行います。医師も様々な薬で治療を行っています。

 ここで、私は強く言いたいです。患者の人を見て薬を調合するのと、病気を見て薬を調合するのとどちらがいいのかと私は考えさせられます。私は患者の人を見てその人のQOLを考えた薬の調合を積極的に普及してほしいです。薬は脳に効く薬だから、効きすぎるとろれつが回らなくなったり、ふらふらしたり様々副作用があります。当事者さまざまに症状が発現します。ここで注意して欲しいことがあります。家族や親族は当事者に現れる症状が全部病気の症状だと思う人は多いです。病気の症状と薬の副作用の症状の見極めが必要な心眼を持つことが大切です。

 当事者に面会に行くときに家族・親族、友人の病気に対する見解を統一して話をすることを望みます。人それぞれに抗精神病薬の考え方が違います。私が当事者として40年間生きてきた自分を観察していていえるのは、服薬と通院を守ることです。服薬には再発の防止と状態の安定化を図る薬効があります。また薬は毎日、肝臓で代謝するので毎日服薬することが必要です。

 私は多くの当事者に言いたいです。通院・服薬を守り続けることが大切だよと・・・・

私は多くの当事者に言いたいです。精神病に罹患したことを悲観しないでほしいです。

自分に罹患することがある場合は、家族・親族が気づいたら早めの治療に専念することです。問題は、精神病になりやすい家系の当事者は、自分にリスクがあることを考えて生活・治療に専念することです。私の連れ合いは一度の入院でそれからは服薬・通院を遵守して、20年以上服薬・通院をしています。以上遺伝のお話だったが、統合失調症は両親が健常者でも1割の子供が発病する、遺伝だけでなく様々なライフイベント、環境に置かれたときに発病するのではないかと考えるのは白夢だけでしょうか。いずれにしても早期治療と服薬・通院を遵守し一度の入院で対処して生きていきましょう。入院を繰り返すと病気が重度化します。

 服薬・通院はできそうでできないです。今の私は服薬しないと眠れないので服薬を遵守しています。薬はテーブルの上の目の付きやすいところに置きます。それで服薬を遵守しています。服薬が一日のルーチン化されたら眼鏡やお守りと同じと思えるようになれればなと思います。今では私は服薬を忘れませんがそれでも飲み忘れがあります。薬を一度に多量に飲むと危険です。時間を空けて服薬してください。

 私は過去に、4度の入院をしました。最初の2回は病気を馬鹿にしていたのか薬をすぐ止めました。精神病が普通の病気で治癒するものと考えていました。しかし精神病は寛解という言葉を使います。寛解とは服薬で病勢を抑えて火山でいうと休火山の状態にすることです。服薬を止めると最初は調子よく感じますが次第に調子が悪くなります。そして入院治療が必要になっていきます。今白夢が思うことは服薬・通院を守っていれば入院に至らなかったのにと思いますし、反省します。私は家族や隣近所に迷惑をかけてきました。薬を飲んでいれば、落ち着いた言動をして1日を送っていけます。しかし服薬は簡単なようで難しいです、飲み忘れると次第に調子が悪くなって入院に繋がります。しかし、当事者が薬のありがたみがわかると服薬継続は可能です。毎日のルーチンにするように飲み忘れのないように目の付くところに薬を置いておくと服薬忘れが少なくなり、無意識に服薬が守れるようになります。要は服薬を継続することが最も大切なことです。当事者各自服薬忘れのないように工夫して服薬を守りましょう。入院を繰り返すと病気が重度化してきます。注意してください。

【編集後記】

 統合失調症(精神分裂病)若者の人生を台無しにする病気、人口の1%が罹患する病気、身体・知的障碍者を含めると8%くらいが障碍者、国民の10人に一人が何らかの障碍を抱えていることは事実です。統合失調症は発病率1%というのがめったに罹患する病気でないと大部分の健常者は考えているようだが、日本国民の130万人が罹患しているとしたら、健常者も考え方が変わるのではないかと思います。統合失調症はありふれた病気なのです。誰でも罹患する可能性のある病気です。しかし健常者は、精神病に自分が罹患しない無関係な病気だと考えているようです。健常な両親からでも罹患する深刻な病が統合失調症です。私は自分がまさか統合失調症に罹患するとはと思い、医師に宣告されたときには悲観しました。私は、小さな頃から不遇でした。それなのに、神様は何で私にさらに試練を与えるのかと自暴自棄になりました。病識を持つのに20年という期間を要しました。そしてそれから18年後にパニック障害を発症しました。私の人生のほとんどは負の連鎖の苦しみでした。白夢は神様が何で私に試練を与えるのかと、それは私が乗り越えられる試練だから神様は与えたのでしょう。そう考えないと生き続けないではいられないです。私はどんな試練でも時間をかけて乗り越えていきます。そう思わないと心が挫けてしまいます。難儀な病気と障碍です。しかし、私には使命があります。それはメンタルにゅーすを編集して、人々を啓発することです。

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