メンタルにゅーすヒエダ

Vol.359

「服薬継続実験」

202326日  Vol.359

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 白夢(SAM

TEL(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL    https://cilsimonosekiraito.wixsite.com/website

 

白夢は2008年から自らに課してある実験をしています。それは、服薬を続ける実験です。15年目になります。服薬を続けていると状態が安定していて、もう自分は病気と障碍は治癒したと思うことってありませんか?

私はメンタルにゅーすで何度も言っているように、

1.服薬は現在の統合失調症の第一選択治療です。

2.服薬は、

@再発の防止

      A状態の安定化(寛解【かんかい】状態の維持)

      B毎日、服薬継続する。

3.環境の配慮

4.規則正しい生活リズム

5.通院・服薬を遵守する。

私の服薬と通院の実験でわかるように、これらを続けると、入院をするような状態のひどい崩し方はしません。私が16年入院をしてないのが服薬・通院の効果の証明になりませんか。私はなぜ、当事者が、こんな簡単な、服薬・通院をしなくなるのか理解に苦しみます。統合失調症という病気は治癒しません、病勢を抑えて寛解状態に抑える治療が主流です。詳しくは脳の中にドウパミンという精神伝達物質が過剰に分泌される病気です。ドウパミンは骨髄で継続的に作られます。だから、継続的に非定型抗精神病薬を服薬して、ドウパミンを適度に脳が吸収できるように調節して、脳の統合をできるようにするお薬です。

白夢は何度となく薬を勝手に調薬して、調子を崩し入院しました。皆さんはなるべくなら、入院したくないでしょう?それなら私のアドバイスは、服薬・通院を継続することです。それが守れないのなら、入退院を一生繰り返すことを皆さんは選択したことになるので、自己責任として、入退院を繰り返すことですね。冷たいようですが白夢はそう言わざるを得ません。白夢が冷たく、何故そう言うかというと、入退院を繰り返すと状態が重度化するからです。重度化するとより強い薬を服薬するか、薬量を増やすかするしかありません。詳しくは当事者が主治医に納得するまで聞いてみてください。私は、服薬を継続していても季節の変わり目に調子を崩します。その時に私は休暇を取ります。2週間から1か月の休暇を取ると回復しますので白夢の対処法の一つです。休暇は、間違いなく効果があります。もちろん不要不急の外出はできるだけ避けています。私がなぜ、服薬・通院の大切さ私自身の状態を言うかというと、服薬をしていると確かに安定しているからです。ここで悪魔の声や思念があります。自分は、もう精神病は治ったのではないのかと・・・・・服薬を止めてみるかと・・・・・・・

私はこの声や思念に乗って状態を崩し、入院したことが3度あります。3回とも断薬しました。すると当事者の状態は、最初気分がよく状態はいいように感じます。なんだ、もう病気が治ったのか、薬はもう飲まなくていいのかと、悪魔の声がします。この声や思念にうっかり乗ると、もうおしまいです、状態は時間が経つに従い増悪してきます。これは、私の経験です。イライラしてきて人に迷惑をかけます。皆さんは知らないかもしれませんが、精神科では任意入院、医療保護入院、措置入院という入院形態があります。任意入院には、当事者と同意のもと医療契約して入院する入院契約です。医療保護入院は、家族や親族が当事者に代わって入院契約することです。これは、当事者が、入院加療が必要なのにかたくなに入院を拒む場合に本人のために医療契約をして入院することです。措置入院は、隣近所に迷惑をかけたり他人に迷惑をかけたときや、自殺企図などをして自分を傷つける恐れのある場合に、警察に保護されるなどします。警察署に連れていかれた場合だと、精神保健指定が二人来て当事者の状態を診て、二人の意見が、入院が必要となると政令指定都市や中核指定都市の首長、都道府県の首長の認めた病気で強制入院になります。

私は措置入院で、入院した経験があります。もう27年前の話です。それまで。私は精神障碍者が他害行為をしても罪にならないと勝手に解釈していました。ところがどっこい、強制入院の措置入院と医療保護入院があります。これは強制入院で契約した首長や家族・親族がもう強制入院の状態は収まったので退院の手続きに同意しないと、一生入院です。私の甘い考えの精神障碍者は罪を問われないというのは勝手な思い込みで、実際には強制入院があります。私は最初に措置入院などの状態がおさまり自傷他害の症状が消えれば退院できると考えていましたが、病院の中ではトラブルを起こさなくても社会生活をしたら何をするかわからないと言って、措置入院から医療保護入院へと病院長が母をだまして手続きをしました。医師にも精神障害者差別する人がいることを初めて理解しました。しかし4年入院して、新聞に告発して退院しました。この時の経験がありますので服薬。通院を守ることを自分に課しています。

【編集後記】

 精神障碍者が事件を起こすと、責任の罪を問われる判例が最近ほとんどです。下関駅の通り魔事件が、下関では、割と新しいニュースです。その前は長府で、刀で人を切ってしまう事件が発生しました。こういった精神障碍者の事件は、事件の数は非常に少ないです。健常者の犯した事件がほとんどで、凶悪で計画的です。マスコミが精神科病院・クリニックに受診歴があるなどと記事に書いて世間を惑わして,精神障碍者は、怖い何をするかわからないと差別や偏見・汚名のレッテルを貼ることが繰り返されています。これとは反対に、精神当事者が起こした事件で怖い、何をするかわからないというレッテル貼りを健常者がしてしまうのを私は肌で感じます。反対に健常者の起こした事件は。大々的にニュースになりません。試しに当事者の検挙例を見てみますと0.30.5%くらいの検挙率です。これを見ても、精神障碍者の事件は少ないと理解できると思います。私は健者に伝えたい、精神障碍者は怖くないよと・・・・・・・かえって誠実で真面目な責任感が強い人がなんと多いことだと思います。

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