メンタルにゅーすヒエダ Vol.364 「医者次第、病院次第」 |
2022年4月20日 Vol.364 CIL(自立生活センター)下関発行 ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 白夢(SAM) TEL(083)-263-2687 FAX(083)-263-2688 E-mail s-cil@feel.ocn.ne.jp |
昔、精神の当事者ワーキングショップで話されていたことです。我々当事者の人生は医者次第、病院次第ということです。最初の医者が単剤適量の調薬をしてくれていればという当事者がワーキングショップでは話されていました。我々当事者は、所詮まな板に乗った鯉なのかもしれません。医者も人間なので、仕事に意欲を失う人もいれば、論文を書いてのし上がる人もいます。
そういえば、わたしの弟ですがクロザリルと電気麻痺療法をやめました。血液検査で異常値が出てクロザリルが使えなくなって、リスペリドンを使い始め状態が落ち着き、電気麻痺療法を施術しなくてもよくなりました。弟の主治医は、妻にこの薬しか弟の治療する薬がない、電気麻痺療法も続けると言っていたのが、血液検査のデーターでクロザリルが使えないと分かって、薬をリスペリドンに変えて状態が落ち着いてきたので弟がどこかよその病院に通院しているのではと疑って、看護師がそれとなく聞いてきました。私はこの結果から弟の主治医は、自分の名を上げるためにクロザリルと電気麻痺療法で論文でも書こうとしていたのかしれません。顔を見たいですが会いたくもありませんし怒って罵声を主治医に浴びせると思うので会わないほうがいいです。山口県で2か所だけしか治療ができないと弟の妻を脅して、他の非定型抗精神病薬の検討をしてなかったのだろうと思います。このように当事者は医者次第で状態が重度化軽度化するかは分かってもらえたと思います。
病院が患者のことを○○様という前に本当の治療をしてほしいものです。本当の治療とは、医者が考える治療ではなくて患者の望むQOLの治療です。病気の症状を全くなくす治療や、その患者で論文を書こうと考えているような医者は最悪です。
**クロザリル:重度の統合失調症者に遣う最後の薬。**
私は論文を書くことを否定しているのではありません、今ある薬で治療できないか地道に薬の検討をしてほしいだけなのです。それらをせず、クロザリル・電気麻痺療法に走る医者たちを批判しているのです。もう一つ言えば家族次第だということです。当事者の人生を大きく左右する重要なキーマンが医者なのです。責任ある仕事なのです。心してその職務をして欲しいです。また、当事者の近くで一番観察しているのは家族です、例えば統合失調症に詳しい治療の上手な医者を探すことです。また家族は、家族会などに参加して同じ当事者を持つ家族の話を聞くことです。家族会で勉強することです。
統合失調症の第一選択治療は服薬です。しかも服薬は一生続けないといけません。病気は治癒しません寛解するだけです。病勢を服薬で抑える、火山で言えば噴火している状態から休火山にすることでこれを寛解させているだけです。精神病で服薬をやめ入院・加療が必要な場合があると思います。それでも服薬、生活リズム、平穏・平安・平静な環境を作ることで地域社会生活ができます。私は、ある一人の女性を知っています。家族が統合失調症に理解がありましたので、1度の発病した時だけの入院だけで地域社会生活をしています。しかも、母親がうつ病だったのでうつ病の治療をしていましたが一向に進展がありません、それでも熱心に主治医は薬と観察を続け、統合失調症の抗精神病薬の投薬を始めました。そうすると劇的に状態は回復してきました。
私は医者にお願いがあります。患者の声を聴いて欲しいです。完全に病気の症状をとる必要はないと思います。もちろん残存症状が完全に取れればいいのですが・・・・・
白夢は幻聴と妄想が残存しています。ある時は幻聴、ある時は妄想と疑えるようになりました。社会で残存症状があっても生活している人は多くいます。病気と考えれば治癒できますが精神病は寛解すればできるだけ早く地域社会に戻すように行政も動き始めました。3障碍が一元化された地域活動センターの職員も、精神病、特に統合失調症の人にはいまだに職員が何をするか分からない、怖いと言います。法律として3障碍の支援が平成25年4月1日に障碍者総合支援法になって10年も時間が経っても精神障碍者の理解がないのはと・・・・・・・・・唖然とします。しかも障碍者を担当する職員が偏見・汚名・差別を持ち、精神病の理解がない人が何と多いことか?私が統合失調症(=精神分裂病)と知っている人は間違いなく怖がります。しかも私がその人に何もしていないのに怖がります。間違いなく私の周りに迷惑をかけたこともない人に、ただ私が統合失調症というだけで聞いた瞬間、差別・偏見・汚名です。私は何ともやるせないです。精神病は義務教育の中できちんと教育して国民に理解を図らないといけないと私は思います。どこの国でも国民の1%、日本では約130万人統合失調症の人がいます。
【編集後記】
まず我々統合失調症者のことを健常者はよーく勉強するべきです。自分の目や耳・口で当事者と話してみてください。コミュニケーションをとってみてください。自分でコミュニケーションをとって確認することです。本や映画で統合失調症者を悪意に満ちた人間にしたのはそれらを作った人たちのフィクションです。健常者が統合失調症者を怖がるように、統合失調症者も健常者を怖がります。私も健常者が怖いです、根拠のないデマ、中傷また妬みなど様々です。情報化社会になりPC、スマートフォンのネットでの書き込みもあります。TV、PC,スマートフォンなどネットに精神障碍者が起こした事件は拡散され多くの人たちの目につきます。TVマンもネットワーカーも視聴率を上げるために情報を拡散させます。直接その事件にかかわったこともない人たちに、悪意に満ちた情報拡散で、統合失調症者は何をするか分からない、怖いと・・・・・・・
我々は毎日の生活の中でPCやTVで犯罪を見聞きしますが、精神障碍者、心療内科に通院歴があるなどすぐに同じような内容のニュースで配信します。これはよくないと思います。健常者の犯罪は見聞きしても慣れているのか、精神障碍者がやった事件となれば異常なほどの感度で考えるのはよくないことです。もともと精神障碍者の検挙率は0.5%前後くらいでほとんどの犯罪の検挙率は健常者の犯罪です。最後に精神障碍者の人生は医者次第、病院次第で決まってしまいます。なんと嘆かわしいことか・・・・・・・