メンタルにゅーす37 メンタルにゅーすVol.37

 

メンタルにゅーすヒエダ

 

就業契約

2009年  Vol.37

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関 編集 SAM

Tel(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL  http://members.jcom.home.ne.jp/s-cil/

 平成1321日援護寮ヒエダに入寮しました。その前は約4年間精神科病院に入院していました。援護寮では、2週間くらい静養が必要と施設長が考えたのかボーっとしていました。その後、福祉工場ひえだランドリーで働き始めました。1年間はヒエダ病院の敷地内しか一人で外出することが出来ませんでした。完全な施設症になっていました。

入寮から1年経った頃より、一人で外出が出来るようになりました。援護寮はめいっぱいいて3年間は入所していることが出来ます。それで、平成14年の春から一人でハローワークにときどき、行ってました。平成14年の1月より知り合い(現上司:Kさん)がCIL下関を立ち上げたと葉書がきました。福祉工場の仕事も慣れてきましたのでCIL下関で身体障害者と知的障害者の勉強をしようとボランティアを週1回するようになりました。このボランティアが10ヶ月くらい経った平成1411月の上旬に、CIL下関で精神の当事者職員の募集があると、代表のKさんから知らされました。私は、福祉の仕事がしたくてホームヘルパー2級とガイドヘルパーの資格を同年取りました。面接したのは、6人くらいでした。結局、運よく私は採用されました。それからが、大変でした。まず私は、今まで仕事がことごとく続かないで、23日、長くて1週間しか続かなかったことなどありましたので不安な気持ちで一杯でした。これが最後のチャンスであると考えましたので、代表のKさんと6つの約束をしました。

@完全就労まで4ヶ月の移行期間を御願いしました。

    1ヶ月、週3日勤務(9時〜15)

    1ヶ月、週4日勤務(9時〜15)

    1ヶ月、週5日勤務(9時〜15)

    1ヶ月、週5日勤務(9時〜17時、様子を見ながら完全就労へ)

 

A一生兵隊で仕事をしたい旨伝えました。

 自分の病気と障害だけで精一杯なので、ましてや人を管理することは出来ないです。それと、なるべく1人でする、職人的な仕事がしたいです。

 

B仕事は自分で考えます。

 時間がかかるかもしれませんが、仕事はなるべく自分で考え出して行います。私には定型化された仕事があります。一つは、CIL下関の機関誌「ネイチャー」の編集、一つは事業を行うため助成財団に企画書を出してその事業の資金調達をする、一つは、精神障害者向けの「メンタルにゅーすヒエダ」の編集、一つは、精神障害者の相談業務です。

 

C仕事の指示は出来るだけ早くしてほしいです。

 障害のせいで臨機応変に仕事を行うことや上手くこなすことが難しいので、出来るだけ早く教えて欲しいです。

 

D精神状態に異変を感じたら、私が聞き入れられる状態の時期に話して欲しいです。

 精神病はゆっくりと状態が悪くなります。反対にゆっくり良くなります。それだから、私が、話を聞き入れられる状態のときに話しかけてください。

 

E精神障害者の就労の仕方をお互いに考えましょう。

 働きながら考えて、上司や同僚が納得するように説明するので考えて欲しいです。極端に調子が悪ければ休む、次に超短縮就労(912)、短縮就労(915時)、時間差就労(欝の症状のときは朝、仕事に行くか休むか葛藤があるので、その時間をやり過ごして出勤する。)など、今後まだ、就労の仕方を考えてみましょう。

 

 

【編集後記】

  私は、統合失調症です。今の職場では、すべてをオープンにして働いています。いままでは、病気と障害をクローズで働いていました。それは、自分が精神病なので周りに知られたくなかったからです。精神病を隠すことで、かえって幻聴や妄想がひどくなり長く勤務することができませんでした。はっきりとオープンで働いてみると、少し気が楽になりました。調子が悪いとき勤務形態をかえたり、休むことが出来るからです。上司や仲間も、精神病の理解へと繋がり、とても働きやすい職場になりました。精神的な脆弱性は、3障害の中で精神障害者が一番強いです。精神障害者が働きやすい職場は、万民にとって働きやすい職場です。

  理想的な職場は、健全者と障害者が共に働く自立生活センター(CIL)だと、いろんな仕事をしていた私が言うのだから間違いありません。ただ、いろんな仕事を経験してみて分かったのは、私は福祉の仕事をして社会に貢献したいと強く考えるようになったことです。長く、仕事がしたいなら、上司や同僚の精神病への理解が必要だと強く感じました。

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