メンタルにゅーすヒエダ Vol.372 「生きにくさを楽に 苦しさを共に」 |
2023年11月15日 Vol.372 CIL(自立生活センター)下関発行 ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 SAM TEL(083)-263-2687 FAX(083)-263-2688 E-mail
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自助会を長くやってると成長したなと思う人と入院して社会復帰したら病識落ちたなとか思う人がいます。特に社会復帰して、携帯を持ったりすると鬼のように何度も電話する人がいます。これを鬼電と称する人がいます。ブロックすればいいけど。ライン電話はブロックできない携帯もあります。ブロックされて、本人が怒って逆切れして鬼電に走るひともいます。相手が仕事をしているのなら避けるとか、夜9時過ぎて電話は避けるとか常識を考えて携帯を使ってほしいものです。
ところで、私は自助会の世話人をして、運営をしています。4から6人の当事者のお話を聞くのですが、社会生活の中でスマートフォン、iPhoneの使い方が分からない人が数多くいます。これらは電話機能だけでなく、SMSやlineやFacebook等使えます。当事者は電話機能しか使えない人も多いです。また、薬の副作用で手が震えてキーをタッチできない人もいます。私も、手が震えますのでその気持ちは分かります。私は震えの少ない指でキーをタッチしています。これはある当事者が教えてくれたのですが、重宝しています。最近、自助会をラインで行えるようにして音声通話できるようにしてグループでやる試みを始めました。これは、私がつけた呼称で”デバイス難民“のためにシステムを構築しました。何らかの事情で携帯がSMSやラインで使い方が分からない人がいます。こういったデバイス難民のためにデイケアや作業所で教える機会があればいいなと思います。可能ならやってほしいものです。携帯は、電話機能だけでなくネットサーフィン、SMS、Line、Facebookなど使い方さえわかれば様々な使い方ができます。
そういえばアポロ計画で使ったPCは今のスマートフォンやiPhoneより性能が同じぐらいのPCだったと雑誌で見たことがあります。もっとレベルの低いPCだったかもしれません。通信機能は当時最高のレベルのものを使ったのでしょう。空気と食料、水、通信機能、燃料、ロケットエンジンなどでPCを載せるとロケットが重くなるのでしょう、計算は地上から指示でエンジンを入れ、切るか、方向転換をするかを受けていました。昭和生まれで今65歳以上じゃないと分からないかと思います。当時、最新の技術だったのでしょう。人類を月へ有人でいくことは、、、、、
話がずれてきたので元に戻します。私が自助会をラインの音声通話でするようにしたのは、話しましたね。何でPCでZoomじゃダメなのと思う人がいますが精神の当事者はPCより携帯を持っている人が多いです。それとお金を持っている人が少ないです。そういう理由で携帯のラインで文字でなく音声ライン通話を選びました。しかし電話機能しか使ってないと思われる人が多いのも事実です。それで音声通話でのラインでの通話を構築しました。自分でできない人がいます。そういう人は事前に対面の自助会で設定しています。一人だけでした。ほとんどの人は自分でか、電話の指示でできました。
自助会は偶数月の第一日曜日14から16時でした。ライン通話にしたのは、ラインの文字起こしができない人がいたのと、文字起こしに時間がかかる人と様々いたからです。それと高齢化,コロナ渦で対面の出席率が低下したせいもありました。
自助会では様々のお話を聞きます、家族や世間の理解がないこと病気と障碍を持っての生きにくさを楽にできないかとか苦しさを言葉にだしたら共に生きていけないかとか考えてこれまで14年間続けています。メンバーは総入れ替えに変わりましたが何とか細々と続いています。人が複数いると様々なクレームを言います。それを全部聞くわけにはいきません。2か月くらいかけて答えを出していました。一人一人の人間関係まで相談されてもわかりません。このような様々な「生きにくさを楽に、苦しさを共に」考えられないかと自助会を始めました。効果はありますが長続きすることはない人もいます。私も平穏平安なときは、相談、支援をしますが、近年病気と障碍が重度化していくに従い、それらも即座に返答できなくなりましたが、難しいですね。自助会は確かに必要です、当事者運営にこだわり自分で考え5人で立ち上げました。そのメンバーは私をのけて去っていきました。新しいメンバーを入れて続けてきました。今回、問題を起こす人を初めて除名しました。その人には話して分かるようにやさしい話し方で通告しました。たぶん理解してくれたと思います。私はメンバーの当事者間のことなので彼らで話を決めればいいのにと思いましたが仕方がなかったです。私は自助会で代表でなくてあくまで世話人です。それを皆は私に相談します。苦渋の決断です。私は自分を責めます。問題を起こした人にも済まないと思います。私はその人を考えに考え諭してきました。これが対面の自助会ならその都度その都度注意すればいいのですがコロナ渦で自助会をお休みしていた事でできませんでした。だから苦渋の決断で除名にしました。
【編集後記】
今回のメンタルにゅーすのタイトル、「生きにくさを楽に、苦しさを共に」としました。簡単に言うと鬼電の迷惑騒ぎです。かけて本人には自覚がないのか反省は一切ないです。かけられた本人たちは迷惑電話です。少数を切り捨て多数を優先しました。本当はともに寄り添いともに考えるべきですが時間がさし迫っていました。私は罪悪感に苛(さいな)まれます。状態を崩すほどの鬼電でしたから、電話をかけられた本人たちの救済に除名という鉄槌をふるいました。もうメンバーでないのでこの件のお話はこれで終わります。
自助会の発言は約束があります。人を否定批判しないことです。これだけ守っていれば持ち時間何をしゃべってもいいです。これは私の信念です。ただ当事者の地域生活に「生きにくさを楽に、苦しさを共に」皆さんと自助会を続けられればと思います。皆さん人生100年時代ですともに歩もうではありませんか。