メンタルにゅーすヒエダ

Vol.377

「幻覚と妄想」

2024 7 2 日   Vol.377

CIL (自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 白夢(SAM)

 

TEL(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail   s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL     https://cilsimonosekiraito.wixsite.com/website

ネットより参照

  https://www.mental-navi.net/togoshicchosho/understand/type/positive.html

 

あるはずのないものが現れる陽性症状

陽性症状は、幻覚(幻視、幻聴、幻味、幻臭、幻触)や妄想といった、本来あるはずのないものが現れる症状です。統合失調症を特徴づける代表的な症状といえます。

< 幻覚 > 現実にないものをあるように感じる

幻覚は、実際にはないものをあるように感じることです。視覚や聴覚、嗅覚、触覚などさまざまな感覚で現れます。
なかでももっとも多くみられるのが、実在しない人の声が聞こえる幻聴です。その声は、自分に対する悪口や噂であったり、何かの命令であったりします。ときには、テレパシーや電波などの形で感じることもあります。
そのほか、ほかの人に見えないものが見える幻視、普通なら感じないような身体の症状を感じる体感幻覚、幻嗅、幻味などが起こることもあります。

< 妄想 > 現実にはあり得ないことを信じ込む

妄想は、非現実的なことやあり得ないことなどを信じ込むことです。
自分の悪口を言っている、見張られている、だまされているといった被害妄想が代表的です。周囲の人の言動がすべて自分に向けられたものだと確信する関係妄想、有名スターの子どもであるなどと思い込む誇大妄想などがみられることもあります。

< 自我意識の障害 > 誰かに支配されていると感じる

自分と外の世界との境界がはっきりしなくなって周囲の影響を受けやすくなり、自分の行動や考えを誰かに支配されているように感じるようになります。
自分の考えが他人に知られてしまうと感じる思考伝播、人に考えや衝動を吹き込まれていると感じる思考吹込、考えを他人に吸い取られてしまうと感じる思考奪取などの「させられ思考」や、実際に誰かに操られていると感じる「させられ体験」があります。

< 思考の障害 > まとまりのない会話や行動になる

考えにまとまりがなくなり、一つの話題から全く別の関連性のない話題へ話が飛んだり、つじつまが合わないことを言ったりします。ひどくなると、会話が支離滅裂になり、周囲の人は理解できなくなります。
考えが急に中断されて、突然何も言葉が出てこなくなることもあります。

< 行動の異常 > 極度に興奮したり、奇妙な行動をとる

激しく興奮して大声で叫んだり、逆に周囲からの刺激にまったく反応しなくなったりします(緊張病症候群)。
目的のない運動や無意味な言葉を繰り返す常同症や、芝居じみた挨拶や奇妙な身振りをする衒奇症(げんきしょう)、最初にとらされた姿勢をそのまま保ち続けようとするカタレプシーがみられることもあります。

        あるはずのないものが現れる陽性症状

        感情表現が乏しくなったり、意欲が低下する陰性症状

        日常生活に困難をもたらすことがある認知機能障害

症状を知る

【編集後記】

  SAM にも幻覚・妄想がありました。今は間欠的にその症状があります。抗精神病薬の用法用量を守って服薬して、統合失調症を勉強して分かりました。幻聴があったときに周りの人に聞いたら、何も声も音もしないといいますので、これはおかしい自分だけに聞こえるのはテレパシーかとも考えました。しかし統合失調症の症状に幻聴・妄想は代表的な症状だと分かり、今では幻聴・妄想とはっきり自覚できています。自分で自覚するまで 20 年のときを要しました。今では音や声・ありえない思考があると幻聴・妄想を疑います。

それと俯瞰した自分の一部が SAM の言動を観察している自分がいます。

  SAM が残存した幻聴・妄想に対処できるまでに 20 年のときを要しました。援護寮の職員や当事者に聞くと幻聴・妄想でありえないことで自分だけに起きている症状だと分かりました。 SAM は幻聴・妄想が自分だけに起こり、偽りのものだと分かってホッとしました。そのほかに監視妄想がありました。自分だけしか知らない個人情報が分かってしまうのが、大変辛く苦しかったです。幻聴や妄想は、自分の頭の中で作られる声や音、誤った思考であるとわかって SAM はほっとしました。しかし自分には幻覚や妄想が自覚できていますので、無視すれば言いと当事者はアドバイスをくれますが気持ちが悪かったです。

 今では、幻覚や妄想がある当事者も多くいて、自立生活をしている当事者も多くいることが分かって、仲間に対処できることが、自分にできないわけが無いと思い、様々対処をしてなんとかしています。対処を仲間の当事者に聞くと、頓服を飲んだり・安静にしたり・音楽を聴いたり・散歩をしたりしていると聴いたのでそのようにしていると落ち着いてきます。今では、幻聴や妄想がさまざまな方法で対処できることを知って、 SAM も幻聴や妄想に対処しています。

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