メンタルにゅーすヒエダ Vol.390 「人と比べるから悩みが 生まれる」 | 2025年月8日1 Vol.390 CIL(自立生活センター)下関発行 ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 SAM TEL(083)-263-2687 FAX(083)-263-2688 E-mail s-cil@feel.ocn.ne.jp URL https://cilsimonosekiraito.wixsite.com/website |
ご機嫌いかがですか皆さん?私は毎日ボチボチやっています。今回のタイトルは「人と比べるから悩みが生まれる」です。SAMは、常に自分を他人と比較して生きてきました。だから、人より自分は迷ったり考えたりしてくよくよ悩んでいました。それが最近、樋野興夫(ひのおきお)さんの著書「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」幻冬舎出版を読んで病気と障碍をも持った自分の人生観が180度がらりと変わりました。
病気と障碍があっても自分だけにしかできない仕事をすればいいのだと思えるようになってきました。また、自分の悪いパターンの「自分を人と比べてしまう」パターンに入っているのに気づいて、テンションバックしている自分に気づきます。また、人が人と比べる悩みは、人間であるかぎり過去から現代・古今東西、それらの悩みを抱えて生きているのだなと思いました。
たぶん、SAMの中で人との比較が否定的自動思考となって、自分を苦しめていたのだろうと気づきます。そのようなときの処方箋としてこの樋野興夫(ひのおきお)さんの著書「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」のなかで、SAMがほっとして、穏やかに、冷静に気づかされた文章を掲載します。
「人と比べるから悩みが生まれる」 樋野興夫(ひのおきお)
順天堂大学医学部、病理、腫瘍学教授
一般社団法人がん哲学外来理事長
私たちは小さい頃から人と比較しながら生きています。仕事、収入、学歴、容姿、家柄・・・。
人と比べてしまうから悩み事はつきません。
みんな人との比較で悩んでいます。
がん哲学外来にやってくる人の中には、病気になったことで仕事を干されたり、職場を替えられたりして、生きる目的をなくしてしまった人たちがいます。
そうした人たちに私は言います。
「仕事は暇なほうがいいんだよ。どんな仕事であっても、どんな職場であっても、衣食住が足りていればいいじゃないですか。生活していけるだけの給料がいただければそれでいいんですよ」
すると皆さんおっしゃいます。
「それでは私の存在意義がありません。私は昔と同じように働きたいのです。もうあのときの自分には戻れないのでしょうか」
病気になる前の自分を「最高の自分」と思い、今の自分と比較しているのです。
人と比べて一喜一憂してしまうのは、人生の役割が見つかっていないからでしょう。自分の役割が分かれば人と比べることもなくなります。「余人をもって代え難し」なことをしているわけですから、人と比べようがないのです。
この世に生を享け、大人に成長して、最後は死ぬ。こうした成長のプロセスに目を向けるとその度合いを人と比べてしまいます。
私は病理学者ですから、これまでにたくさんのご遺体と向き合ってきました。だから、人と少し違った見方が出来ます。
死から人生を見つめ直してみると、人との比較なんてどうでもいいことに思えてきます。あの人よりお金があるから、あの人より偉くなったから、あの人より有名になったから、これらのことが死の前にどれほどの価値を持つのでしょうか。ご遺体を前にして感じることは、「いったいこの人の人生は何だったのだろうか?」「自分らしく生きられたのだろうか?」「自分の役割をまっとうすることはできたのだろうか?」です。そこに他人との比較が入る余地はありません。
私はときどき思います。自分が病理学者でなかったら、がん哲学外来はできなかっただろうと。
世の中の悩みは、人と比較することから生まれてくる。自分の本来の役割を自覚して生きていれば人と比べることはなくなり、悩みもぐっと減るでしょう。
【編集後記】
SAMは23歳のとき精神病を発病してから20年間、生活保護を受給していました。まだ、病識もなく病気や障碍のことやそれらの対処の仕方、制度、病気と障碍を持った自分の生き方が明確でなかったのだと思います。43歳のときにCIL下関・NPO法人らいとに入社して、仕事や運動をしていく中で、上司や仲間に恵まれ私は幸せです。下関に移住してからは、SAMも心をいれかえ人とは誠実に謙虚に人間関係を構築しています。CIL下関・NPO法人らいとでの仕事も順調にいっています。
49歳のとき結婚しました。順境なとき逆境なときもありますが、今は妻と二人で喜びは2倍に、悲しみは半分になりました。妻は、精神の当事者ですが穏やかで静かで優しく聡明です。まさか同じ、統合失調症に罹患しているとは、皆さんには思えないかも知れません。そんな温和な妻にめぐり合えてSAMは幸せです。妻だけでなく、下関に来て知り合った人たちのおかげで、今の私があります。彼らは、声掛けをしてくれますし、相談、雑談を交わすまでになりました。SAMは、今本当に幸せに生きています。皆様、有難うございます。