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メンタルにゅーすヒエダ Vol.400 「メンタルにゅーす 400 号記念誌」 |
2026 年 6 月 2 日 Vol.400 CIL (自立生活センター)下関発行 ピア・ハート下関(精神自助会) 編集 SAM TEL(083)-263-2687 FAX(083)-263-2688 E-mail s-cil@feel.ocn.ne.jp |
この度はメンタルにゅーすヒエダの創刊400号、おめでとうございます。いつもニュースを発行してくださる吉岡さん、そして読んでくださる皆様に心より感謝申し上げます。
吉岡さんとの出会いは今から20年以上前、2005年頃だったと思います。当時の私は自立生活センターに入ったばかりで、メンタルにゅーすヒエダの存在は知っていたものの、書いている方がどんな方なのかまでは知りませんでした。
八王子精神障害者ピアサポートセンターでは、精神障害当事者向けのピア・カウンセリングや自立生活プログラムを始めた頃でもありました。そんなある時、吉岡さんが八王子まで精神の自立生活プログラムに参加しに来てくださいました。「精神対象の自立生活プログラムに参加してみたかった」とおっしゃっていたと記憶しています。翌年にはピア・カウンセリングにも参加され、「下関でも開催したい」と話してくださいました。
その後、本当に助成金を獲得し、事務手続きもご自身で行い、八王子からリーダーを呼んで講座を開催されました。多くの参加者が集まり、地元でのつながりや信頼の厚さを感じました。「下関で精神対象のピア・カウンセリングを行いたい」という強い思いが痛いほど伝わってきました。
講座当日、体調を崩され参加が難しくなった吉岡さんに、私はどうしても来てほしくて事務所の方にお願いしました。事務所の皆さんは万全のバックアップ体制を整えてくださり、吉岡さんは無事参加されました。講座は参加者全員が熱を込めて取り組む場となり、大変印象深いものになりました。最終日には奥様と一緒に見送りに来てくださり、とびきりの笑顔で見送ってくださったことを覚えています。
私は20歳の時に統合失調症を発病し、1年間の閉鎖病棟での入院生活を経験しました。その後、大学や就職の場面でもうまくいかない時期が続きましたが、20代後半で自立生活センターのピア・カウンセリングに出会い、自分と向き合う機会を得て救われたと思っています。吉岡さんもおそらく同じような思いで、地元でピア・カウンセリングを開催したいと感じてくださっていたのだろうと、とても感動した記憶があります。あの時に吉岡さんに出会い声をかけていただいたことが、今も私が活動を続けている一因だと思います。
その後は全国の仲間をメーリングリストでつなぐ試みや、JILの精神プロジェクトなどでご一緒する機会もありました。精神プロジェクトでは下関に伺い、インタビューの機会を設けていただきました。吉岡さんがどのように仕事を続けているのか、事務所の協力体制はどうなっているのかなど、多くを学ばせていただきました。また、日々の原稿を冊子にまとめ、何十年も誰もが見られる形で掲載し続けていることは、本当にすごいことだと思います。
今回、この記念号の原稿を書く機会を与えてくださり、とても感謝しています。長年続けてきてくださったこと、そして読んでくださる方がいるおかげで、私も原稿を書くことができました。メンタルにゅーすヒエダを通じて、これからも私が経験したような出会いをする人が出てきてくれることを願っています。
精神対象のピア・カウンセリングは2001年に第1回講座をスタートしました。自立生活センターヒューマンケア協会のピア・カウンセリングに参加した精神障害当事者が、「精神障害者にこそピア・カウンセリングが必要だ」と実感し、講座を開いたのが最初です。現在もヒューマンケア協会の支援を受けながら開催しています。
2002年からは精神対象の自立生活プログラムを始めました。生きづらさを抱えながら生活している精神障害者にとって、ピア・カウンセリングで話を聞き合うことはとても大切な場です。1980年代に日本で自立生活センターの活動がスタートした頃は身体障害が中心でしたが、当初から障害種別を超えて支援し活動しており、徐々にさまざまな障害の仲間に広がっていきました。
精神障害に広がった際の特徴として、ピア・カウンセリングの約束の中にある「講座中は刺激物をとらない」という項目を、「なるべく取らないようにする」と変更したことがあります。薬を飲まないと体調が悪化することがあるためです。また、自立生活プログラムでは、調理や宿泊よりも家族関係や人間関係などのテーマの方が関心を持ちやすい当事者も多く、テーマを調整して行ったこともあります。
全国に自立生活センターが増え、精神障害者のリーダーも各地に広がっています。以前は精神対象のピア・カウンセリングは八王子のみで開催していましたが、今では各地のリーダーが音頭を取り、徐々に広がりを見せています。
2006年の障害者自立支援法施行時には3障害統合が進み、精神障害者も居宅介護を使えるようになりました。2002年には病名が精神分裂病から統合失調症に改められたこともあり、世の中の偏見も徐々に下がってきたように思います。入院治療が中心だった時代から、在宅での治療法や通所先も整備され、入院を経験せずに生活している方も増えています。障害年金や介助者制度を使いながら生活する形も徐々に浸透してきました。
メンタルにゅーすヒエダは、13人の援護寮からスタートしたそうです。ピークは令和1年の外出自粛要請が出た 12000 回頃で、現在は3か月で世界で 300 回ほど閲覧されているそうです。目立つサイトには掲載していないため、コアな方にしか知られていないとのことですが、精神障害者を取り巻く時代の変化を見つめながら、福祉関係者の大きな情報源となり、地域で生活する当事者の自信のよりどころにもなってきたと思います。今後もニュースの継続発行と愛読をお願いいたします。
八王子精神障害者ピアサポートセンター 竹沢幸一