メンタルにゅーす41 メンタルにゅーすVol.41

 

メンタルにゅーすヒエダ

 

統合失調症

2009年  Vol.41

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関 編集 SAM

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 精神病で二大精神病といえば、統合失調症と躁うつ病です。私は、統合失調症と躁うつ病の二つの症状があるので、非定型精神病といわれたことがあります。精神病は、みんなお友達なので躁うつ病の人でも統合失調症の薬を服薬している人も多いのだと思います。

 私は、自分の病気を統合失調症と、以前の主治医に聞いています。そして統合失調症の妄想型と思います。現に残存した症状として、幻聴や妄想があるからです。この妄想型では、社会の中で生活している人が多いみたいです。その症状に触れなければ健全者と見分けが付かないからです。また、妄想や幻聴に振り回されることは、今はありません。統合失調症の症状で、幻聴と妄想が残存しているのだと理解しています。

 統合失調症と躁うつ病は、実際に自分に症状がありますので、当事者として何となく分かります。自分が精神病なので、仲間と接するときは、興奮するようなことのないように気分がハイにならないように気をつけています。ただ、私は幻聴や妄想があることで、私自身、仲間自身の症状は現実にあるのだから肯定も否定もしません。長く病気を患っている間に、無意識に身についた性のようなものです。

 統合失調症で今現実に分かっていることは、この病気が「症候群」なので一人ひとり症状が種々雑多にあるのだということです。統合失調症は病識が習得しにくい病気であるように思います。私の場合、服薬しなくなると病識がなくなります。本当に厄介な病気になったものです。服薬の回数は、なるべく少ない方が良いと言われています。当事者にとっては服薬忘れもありますので出来るだけ服薬回数も少ない方がいいみたいです。

私は、2007年精神科セカンドオピニオンで減薬に挑戦しました。そのときは、朝食と夕食の後と就寝前の3回だけでした。しかし、このときの減薬では調子を崩し入院したこともあり、今は朝・昼・夕・就寝前、昼間調子が悪くなったときは頓服となりました。結果的に減薬により服薬の回数が増えてしまいました。現在の一日の服薬量は、以前の安定期と同じです。減薬での挑戦で、自分に必要な服薬の用法・用量が体験としてよく分かりました。

 統合失調症の症状のメカニズムは、一般にドウパミンという精神伝達物質がたくさん分泌するからだろうといわれていました。それで、脳のなかでドウパミンを受容体が吸収し過ぎないように遮断薬を服薬していました。最近の新薬ではセロトニンとドウパミンなどのバランスをとる非定型抗精神病薬が副作用も小さく効果があることが確認されてきました。また、脳の中のある部分の血流が高まっているのが確認されました。私は、自分の脳の中で一体何が起こっているのかが、興味津々です。大きな書店に行けば、精神病の本は沢山出版されています。自分の病気の向かい合い方、予後が分かっていれば、何とか精神病と共に生きていけるような気が私にはしますが、皆さんはいかがですか?別に、精神病のことは知りたくない人は勉強しなくてもいいです。ただ、病気と障害を受容し、向かい合い、調子が悪くなったときの対処の仕方、相談できる人、機関などは最低限確保していればいいなーと思います。私には相談できる妻や友人と職場に仲間のピア・カウンセラーがいます。

私は下関市が障害者の住みやすい市であるように、特に精神障害者に対する差別と偏見がない、過ごしやすい、人々が穏やかに、健全者と障害者が共生できる街であると良いなと思います。下関市で私が住んで人生や人間関係の構築をやりなおしました。少しずつ、精神障害を患った私を受容して、理解してくれた人達がたくさんいます。私は、面識がないですが時々、声を掛けて下さる方がいます。私は、下関で病気や障害の対処の仕方、精神関係の「援護寮ヒエダ新聞」などから今の職場まで長くて短い日々、年月を経て、「メンタルにゅーすヒエダ」まで、あせらず・がんばらず・むりせず、アガムの法則で過ごしてきました。こんな私でも、社会のお役に立つのだなーと思います。私の周りには、会う人皆、師です。今の私があるのは、皆さんのおかげです。今後とも皆さん宜しくお願いします。

 

【編集後期】

 山に登る人の気持ちが分かりますね。そこに山があるからと・・・・・・・・・・・・・

 私の場合は、私が統合失調症だから、何をおいても精神病関連のことを勉強して、同じ仲間のピアサポートを続けていけたらなと思います。統合失調症の人は見回せば、百人に一人はいます。私のことを気にかけてくれる人がいるように、私も皆さんのことを考えていますよ。私は、皆さんと人間という仲間ですよ、病気と障害をもった仲間ですよ。

 お互いに声を掛け合いましょうね。人として・当事者として・・・・・・・・・・・・

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