メンタルにゅーす47 メンタルにゅーすVol.47

 

メンタルにゅーすヒエダ

 

私の生き方

 

2009年  Vol.47

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関 編集 SAM

Tel(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL  http://members.jcom.home.ne.jp/s-cil/

 私は、何故生きているのだろう?私は誰のために生きているのだろう?私はいつまで生きているのだろう等・・・・・・貴方は生きていくために自分の存在を自分のことを真摯に考えたことはありますか?

私たちの脳は小難しいことは、忘れてしまうことで心の均衡を図っているのではないかと考えます。毎日を50年も生きていると過去のことがフラッシュバックすることがあります。不思議と嫌な楽しくないことのフラッシュバックが多いです。しかし、考えてみてください、毎日毎日が楽しいことだらけとは、そんなことはあり得ないと思います。

例えば仕事で失敗もせずに上手くいくことはありません。小さなミスが重なって大変なことになることを、私はよく経験します。仕事は必ず自分自身で何度もチェックします。同僚にも見てもらいます。上司に見てもらい、最終チェックをします。何回も何回もチェックすることでミスを探しても、上手くいかないことがあります。こういったミスを探して、上手く仕事をしていくことにより、ミスの失敗を学習して当初の目的の所要のものができあがります。

私は、事務職なので、大体がコンピュータと向かい合って文章を推敲します。書いていることが頭の中では上手くいっています。分かりにくい言葉の表現が自分で上手くいったと誤認することが多いです。文章の校正は、自分でも行いますが、同僚にも見てもらいます。私の仕事は、@「機関誌ネイチャー」の編集A「メンタルにゅーすヒエダ」の編集B財団に企画書を出して事業資金の捻出C相談業務など定型化された仕事があります。その他にもありますが大体が大きく分けてこの4つです。私には「物事を否定的に見るパターンがある」みたいです。どんな仕事も肯定的にみて、自分で考えコツコツと継続して仕事を進めていないといけません。辛いときもありますが、一人で仕事を進めています。

 私は、統合失調症です。物事を頭の中で上手く統合していくことが難しい病気です。自分の頭ののろさに自分で自分に頭に来ることがあります。落ち込むことがあります。ただ、私は、一人で職人的に仕事をすることが自分に向いているようです。職場の代表が早くから、私の才能を見抜き、私を指導したことが、今私自身よく分かりました。私は、良き上司に巡り合えて幸せだと思います。自分の人生の迷路に決断を下し、潜(くぐ)り抜けて、ひとつの道を見つけました。以前、仕事の最長記録が5年だったのがCIL下関で仕事の最長記録が7年目となり、記録更新中です。

絶えず、私の心の中を責め苛(さいな)む、残存した幻聴と妄想が始終覚醒中にありながら仕事を続けています。このことに関しては、以前から主治医に薬を変えてもらいましたが、残存症状は取れませんでした。社会で生活している精神障碍者は残存症状がありながら、対処して生活している人も多いと聞きます。私は、妄想と幻聴に囚(とら)われないようになりました。いい兆しです。病気と障碍に闘うのではなく、向かい合うことで生活しています。

 今の状態を持ち崩さないように、服薬・通院を守って、これから穏やかに、波風立てずに生活していきたいです。服薬を続けることで、再発の予防・状態の安定化が続いています。これまで、4回入退院を繰り返してきました。その原因を考えますと、100パーセント服薬しなかったことです。ですから、皆さん、服薬・通院を守りましょう。私の4回目の入院は減薬の失敗が原因でした。自分の薬の至適用量は現在の服薬量です。病気と障碍に闘うのでなく向き合うことで生きていくことが私の生き方では正解なような気がします。私にとって、精神の病気や障碍にたちむかわぬ方がいいです。ただ、毎日の規則正しい生活と服薬・通院を守ることが大切だと痛感しました

 精神障碍を上手くやり過ごすことの一つの手は、服薬・通院です。私のように毎食後、眠前と4回服薬するとどうしても昼食後が一番多く服薬を忘れます。まあ気付いて服薬しますのでこれでよしとしています。ときどき、頓服を使うことがあります。

 最後に、私は何かの縁でこの下関の援護寮ヒエダにやってきました。そして、自己覚知して、それまでの悪しき生き方をやめ、病気や障碍との対処の仕方等を身につけました。今はなき援護寮ヒエダを思い出します。私の人生の後半戦は、病気と障碍に向かい合うことで押せば引き、引けば押す。勝敗のない向かい合いで、毎日を送っています。結果的に、色々な経験をしましたが今の生き方が一番いいみたいです。

 

【編集後記】

 時代は刻々と変化しています。今私は、私の後半戦の人生を恐る恐る歩んでいます。  私は、すぐに相手が私の意見を聞き入れてくれないと、イライラしたり声が大きくなります。長く生きていると、自分というものがどんな人間か分かってきます。基本的に私は、普段は静かで穏やかに仕事をしています。もともと声がでかいので大きな声で話し始めると、同僚は私に何があったのだろうと心配します。

 私は、これと言ってポリシーは、持っていません。穏やかに静かに時を過ごせればいいなーと思って生活しています。最近、私がよく考えていることは、あせらず、がんばらず、むりしない、アガムの法則で、自分の人生の後半戦をプレイしたいなと思います。といっても、集中して仕事をしていると、時を忘れてしまいます。必ず職場では周りの人がテンションバック(集中を解いて、現在界に戻すこと。)してくれるので安心して仕事ができます。

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