メンタルにゅーす48 メンタルにゅーすVol.48

 

メンタルにゅーすヒエダ

 

人間関係

 

2009年  Vol.48

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関 編集 SAM

Tel(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URLhttp://members.jcom.home.ne.jp/s-cil/

 いつも「メンタルにゅーすヒエダ」を楽しみにしておられる読者の皆様有難うございます。読者のある人から、「メンタルにゅーすヒエダ」をホームページにしたらどうかとお話を頂きました。そのお話から2年が経過しました。まず、ホームページの作り方がわかりませんでしたのでその勉強から始めました。ホームページビルダーがあるから、簡単に出来るからとの上司の話でした。しかし、CIL下関に余分なお金がなく、貧乏な任意団体です。それで、パソコンでプログラムにしてシュミレーションを繰り返し、何とか精神関係の「メンタルにゅーすヒエダ」、「CIL下関定期刊行物ネイチャー」の二つをホームーページにして作りました。(上記のURLで閲覧することが出来ます。)以前の仕事の研究業務が役にたちました。以上のように私は一人だけで進めることができる仕事であれば、残存した症状があっても上手く仕事に合わせて長く続けることが出来るみたいです。

 精神の病気と障碍は、私が個人的に思うに、「人間関係が上手く構築できない」・「KY:空気が読めない」ことが考えられます。このことは、対人関係では致命的なことです。      タイミングよく仲間の中に入ることが出来ないのだから仕方がありません。これは、病気と障碍のせいだから考え方を変えてもうまくできないのです。冗談の一つも言えないのです。困った後遺症というか病気と障碍というか非常に悩みました。そんなこと考えもせず、健全者は、色々なアドバイスをくれますが、うまく対人関係をとることができません。「障碍は個性だ」と障碍者仲間が言っている人がいますが、それで放っておいてもよいのだろうか?

私は自分の心の中に何か「健全者イズム」が巣食っているのではないだろうか?健全者に近づくことが私の生きる糧なのか?否。何でも努力すれば願いは叶うと小さなときから煽り立てられていたことを思い出します。私の生きる糧は、病気と障碍を持ちながら私にだけに出来る仕事、障碍者運動や同じ仲間のピアサポートをすることです。けっして、健全者に近づいていくことではありません。小さな頃から、競争させられていたことを今思い出します。健全者は、色々なことをいう人もいます。今の私の職場、CIL下関では、私という人間や私の病気と障碍をひっくるめて受け入れてくれています。今までの職場では変な奴だとかキチガイとか色々言われていました。今の職場では、私を一人の人間として受け入れてくれます。優しく見守ってくれます。私はこのうえなく安心して、落ち着いて仕事が出来ます。私は、声が大きいので、大きい声を出すと皆が心配します。同僚が過剰に私の一挙手一投足を心配しています。それは、私が病気と障碍を持っているので、心配しすぎだよと思いますが、一方で私は恵まれているなーと思います。私の気持ちや振る舞いが過敏になれば、同僚のピアカウンセラーとピアカウンセリングなどセッションをしたりします。私は、今、本当に幸せです。

私は、精神病や制度のことを下関に来たときに勉強して、今の私があるのだと思います。数奇な道に入り込んで、生きながらえています。

普通、精神障碍者は自分の病気について興味を持って勉強しようとはしないよと連れ合いが、この前言っていました。連れ合いに聴いても興味を示さないようです。私はどうしてなのと聴くとそんなの興味がないのに、理由なんかないよと言っておりました。その興味がないのが私には不思議なことなのです。人さまざまです。ところが、私は、統合失調症の予後(病気の経過)が心配です。何が原因か?どのようなメカニズムで私の頭の中で何が起こっているのだろうか?これらのことが分かってどうなのかと、他の当事者は思うかもしれないです。もちろん、私は考えることが好きです。情報を仕入れてあれこれと加工して、考えるのはこの上なく気分がいいです。人それぞれに千差万別で趣向が違いますので、たまたま私は、病気と障碍に興味があってそれを勉強しているだけなのかなと思います。ただ私は、精神科医でもないし、看護師でもないので正しい病気のとらえかたではないのかもしれません。ですから、これからは、私にできることは、通院と服薬を守って生きていきたいと思います。出来ることからコツコツと実行して生きていきたいと思います。

私は、あせらない・がんばらない・むりしない、アガムの法則を提唱していますが、なかなか上手く上記3つの生き方を守って生きてはいないです。やはり、あせったり・がんばったり・むりします。物事を実行しながら、あせったり・がんばったり・むりしていることに気付き、ペースをゆっくりしています。

 私が精神病なのを知っている人達が私に感心するのは、物事に熱中するとすごく集中力があるということです。精神障碍者には珍しくそんな当事者を見たことがないとよくいわれます。実際仕事でもすごく集中していると時が経つのを忘れます。毎日、する仕事があり、やりがいがあり、なおかつそれが社会に還元できる精神保健福祉関係のことなので私は、今の仕事が天職なのかなーと思います。

 

【編集後記】

 私は、結婚して1年(紙婚式)を迎えました。2007年に3ヶ月入院して、職場に復帰して2年が経ちます。3ヶ月の入院でしたが施設症(ホスピタリズム)になりました。それから2年の時間が私と共に経過しました。最初はすぐに社会復帰ができると高を括っていましたが施設症を切り崩して、残存した妄想と幻聴に対処できるようになって、地域社会生活をするのに2年間を要しました。いまは、連れ合いと共に二人で生活をしています。時々、お互いがお互いにむっとすることがありますが何とか二人で波風立てず生活しております。昔、一人暮らしのときは、物事を几帳面に行っていましたが今は、連れ合いと一緒に、のんびり・ボチボチ生活しております。穏やかに静かに時が過ぎ去っていきます。

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