メンタルにゅーすVol.67

メンタルにゅーすヒエダ

 

アサーティブ

人間関係

2010年  Vol.67

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関 編集 SAM

Tel(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL    http://members.jcom.home.ne.jp/s-cil/

アサーティブとは

「アサーティブネス(Assertiveness)」の訳語は、「自己主張すること」。

しかし、アサーティブであることは、自分の意見を押し通すことではありません。自分の要求や意見を、相手に権利侵害することなく、誠実に、率直に、対等に表現することを意味します。

 アサーティブ・トレーニングは、1970年代における人権擁護の思想と女性解放の理論を土台として発展してきました。そして責任を伴った主体的な自己主張・自己表現および交渉の方法論として欧米を中心に、広くマネジメントの場面を中心に取り入れられてきました。現在は、欧米に限らず日本においても、各地の公民館や女性センター、企業内研修や医療スタッフの研修など、様々な分野で広く活用されています。

長年身につけた習慣や態度はなかなか変えられません。自分のコミュニケーションパターンに気づき、それを変えていくためには、練習が必要となります。それが、アサーティブ・トレーニングなのです。トレーニングの中では、実践的なロールプレイを繰り返しながら、自分の要求と感情を適切に表現する方法を身に付けていきます。私たちが学ぶのは、よりよい人間関係をつくるためのコミュニケーションです。(アサーティブジャパンホームページより)

    Assertion      アサーション     (名詞) 自分を率直に表現すること

    Assertive      アサーティブ      (形容詞)Assertionの形容詞

    Assertiveness アサーティブネス   (名詞)  自分を率直に表現し合う「関係」

 

 

ここまでのお話で何を言っているか分からないと思うので、例を挙げます。

この例は、ネットの「アサーティブ・トレーニングうぃず育児な時間」より抜粋しました。

 「何週間か前の日曜日、我が家は久しぶりに釣りに出かけました。

 楽しく遊んで帰ってきた後に待っているのは、そう、お疲れモードの子供たちが寝てしまう前にシャワーに入れて、一刻も早く寝かすこと。そして大量の洗濯物の後片付け。幼稚園の制服と給食当番のエプロンにアイロンもかけなくちゃ。と、エンジン フル回転の私の横で、夫はビールを飲みながら、ゆったりテレビを見ていました。

最初は『毎日遅くまで仕事なのに、休日も子供たちを喜ばせようとがんばって疲れているんだな』と思っていた私でしたが、だんだん『よくまあ、一人だけ座ってテレビなんか見ていられるもんだ!』という気持ちに変わって、イライラしてきました。

 さて、あなたなら、この場面でどんなコミュニケーションをとりますか?

 

  1.『あなたも少しぐらい動いたらどうなの!』と怒鳴る。

  2.文句は言わないが、怒った態度で仕事を続ける。

  3.『一人だけ休んでいいわねえ』などとイヤミを言う。

  4.たくさんやらなきゃいけないことが残っているので、次の洗濯が終わったら干してくれると助かるんだけど』と頼む。

 

1を選んだ あなたは『人に食ってかかる攻撃的なタイプ(ドッカン)』、2を選んだ あなたは『自己犠牲的で、踏みにじられても黙っているタイプ(オロロ)』、3を選んだ あなたは『攻撃性を隠して相手をコントロールするタイプ(ネッチー)』、4を選んだ あなたは『自分の気持ちや意見を相手の権利を侵害することなく、率直に誠実に対等に表現するタイプ(アサ―ティブ)』といえます。

イライラしている自分に気づいた私は、意識して、4番のコミュニケーションを図りました。夫は快く『いいよ』と言ってくれ、私は気持ちがスッキリしました。

もし、4番のコミュニケーションをとったとしたら・・・、そのときの相手の反応も少し想像してみてください。

 私達のコミュニケーションパターンは、どっかんだけとか、アサーティブだけということではなく、相手や場面で変わります。子どもを叱っているとき、『ああ、今の自分はドッカンだ』などと、自分で自分に気づくだけでも大きな発見になるでしょう。」

 

【編集後記】

 私は、仕事・生活においても人に強く当たります。こんなことがありました。ある日、アパートで私が珍しく台所に立って食器を洗っていました。皿の1枚が手から滑って床に落として割れてしまいました。妻は、すぐに台所にきて「怪我をしなかった?」と聞いてきました。私は、わざと皿を割ったわけではありませんでしたが、妻がどんな声かけをするか興味がありました。アサーティブな声かけでした。これが例えば、「皿割ったの何をしているの」と妻が言えば、私は怒りはしないけれど気分が悪くなるなと思っていました。

結果は、アサーティブな対応で満点でした。ただ妻は、私の性格を知っているので声かけに注意していたのかもしれません。妻の、対応がよかったので、その日一日私は、ニコニコしていました。人間関係は、相手に上手く対応して声をかければお互いにいい気分になるなと思いました。

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