メンタルにゅーすVol.76

メンタルにゅーすヒエダ

SAM

「何か持っている?」

2011年  Vol.76

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関 編集 SAM

Tel(083)-263-2687

FAX(083)-263-2688

E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

URL  http://members.jcom.home.ne.jp/s-cil/

 2010年の大学野球で早稲田大学が優勝しました。優勝の挨拶でキャプテンの斎藤祐樹君が次のように話しています。「斎藤は、何か持っているとよく周りの人からいわれます。それは『仲間』です。」久々に斎藤君の人となりが分かりました。「仲間」を大事にしている彼の人間性を垣間見るようでした。これから、野球界をにぎわすスーパースターの登場に期待をしたいですね。私は、この「仲間」という言葉がすがすがしく香ばしい上手いコーヒーを飲んでいるような気持ちになりました。何ともえもいわれぬ気持ちです。これから、彼がプロ野球で頑張って活躍してもらいたいですね。

 ところで、私の周りで「SAMは何か持っている。」とは、言われたことはありませんが、「何であんなに『メンタルにゅーすヒエダ』を続けているのか」と不思議に思う人がいます。まず、「ネタ」が次々にでるのが不思議みたいです。そうですね、今は「76号」ですからね。私も不思議です。私は、特に「ネタ」について困って考え込んだことはありません。それこそ今思えば、同僚に指摘されてみればなるほど不思議です。「普通は、こんなに長くメンタルにゅーすヒエダを76号まで続けることはできないよ。」と同僚に言われます。

私は、どんなことでも人間活動は「継続」が大切だと、常々私の座右の銘にしています。どんなことも投げ出さず続ければ、それが「力」となります。私はこの「継続」いう言葉が大好きです。今まで私は、物事を始めるとすぐに三日坊主でやめてしまいましたが、下関の援護寮ヒエダに入寮してから、中途半端に物事を始めてやめてしまうことはしなくなりました。むしろ、何故だか分かりませんが「継続は力なり」と考えてボチボチ物事を「継続」しています。何か持っていると言われれば、自分で言うのもなんですが文章が上手くなったねと言われました。また、私独特の言葉遣いから文章を読むと私が書いた文章だと気付くようです。私は、「援護寮ヒエダ新聞」、「CIL下関機関誌ネイチャー」、「メンタルニュースヒエダ」と10年間編集を続けてきました。去年からは、メンタルニュース、CIL下関機関誌ネイチャーとピア・ハート下関(精神障碍者の自助会と援護寮ヒエダ新聞)などのホームページを作り・管理してきました。すぐには、ニュースレターの編集もホームページの設置も管理もできずにいましたが、毎日コツコツ勉強してそれを仕事に反映してきました。今思えば、よくもこんなに、実績を残したなと私自身驚いています。毎日、少しずつ勉強をしながら仕事をして、何とか仕事をやれたのだから大概のことは何とかできる自信が湧いてきました。私は、得意がっているのではありません。精神障碍者の就労は職場のチームとメンバーの環境・人間関係・障碍の理解があれば、障碍を抱えながら何とか仕事ができることの証明が「私がCIL下関9年間仕事を続けられた。」ということでお分かりのことだと思います。また、今の私自身にいい結果を残させてくれたのでしょう。

 話が寄り道に入りましたので元に戻します。私が、今日あるのは日立製作所の研究所で世の中に何もない状況から、新しい家電製品を作り出す研究開発をする仕事に携わったからでしょう。また、日立製作所京浜工業高等専門学院で勉強を13ヶ月したからだろうと思います。私の物事の考え方、仕事の進め方はこの日立製作所の研究所・学校で勉強ができたからです。日立製作所でまさに育てられたからです。そして、私は、23歳で発病して、20年後に下関で今の上司K,とドラマチックな出会いをしてから変わりました。Kは私が「何か持っている才能」を見出したのでしょう。そして、彼と共に仕事を始めて9年が経ちました。この9年はあっという間に過ぎ去りました。私は、Kの元で様々なことを教えられ、仕事をしてきました。私は、ものの考え方が古いのかもしれませんが、義理と人情を大切にします。Kから受けた恩は必ず返したいと思います。日頃から、自由に仕事をさせてもらっています。私の仕事の方向が間違っていればそのつど介入して、その方向を正せば、また自由に仕事をさせてもらっています。ありがたいことです。今の職場ではチームとメンバーの方向性が大切です。チームの一人ひとりのメンバーが「同一思考・同一行動・同一方向」を確認しながら仕事・障碍者運動をしています。常に、Kは職員全体の向かう方向・思考・行動を一致させています。いい上司、同僚の存在は私の励みになるし、安心して仕事ができます。また、下関の精神障碍者の作業所、施設があったお陰で自分は自立生活をして、一般就労をしてきました。健全者でも障碍者でも、私は「会う人みな師」です。みんな、有難うネー。

 

【編集後記】

 2010年は、1ヶ月2報のメンタルにゅーすヒエダを発行することができました。大体、当事者の皆さんの通院が2週間おきの人が多いと思いますので、メンタルニュースも2週間おきが固定化してきました。私の元気を2週間おきにメンタルにゅーすで皆さんに送ります。私は、本来怠け者です。何故か下関の援護寮ヒエダにきてから、何かと忙しく精神の新聞を編集していたり、一般就労してからCIL下関で障碍者の自立生活支援をしております。また仕事も福祉と障碍者運動とかもしています。毎日、忙しく働いています。斎藤祐樹選手じゃないけど私にこの仕事を与えて・サポートしてくださった「仲間」にもアリガトネー。私は、これからもCIL下関で自分に与えられたタスクを全うするべくボチボチゆっくり確実にやっていく所存でございます。皆さんのため、精神の当事者のために、私は身を粉にして働き、福祉の仕事と障碍者運動を続けていきます。それでは、皆さん、またネー。

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