メンタルにゅーすヒエダ
抗うつ薬の副作用
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2005年6月 Vol.8
発行責任者 SAM
地域生活支援センターヒエダ
Tel(0832)-51-6161
FAX(0832)-51-6177
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一人暮らしを始めて半年くらい経って、意欲の低下・何もしたくなくなる・身体がだるい・仕事に行きたくなくなるなどの症状に悩まされるようになりました。最初、私はうつの症状とは考えないで何とか我慢して社会生活をしていました。
うつは朝が一番調子が悪く、時間が経つにしたがって夕方には調子も戻ってきます。私は統合失調症とそううつの症状が以前もありました。今回は9ヶ月くらいの間に6回うつ状態でした。何とか対処して生活していましたが主治医に相談して、今年の2月から予防のために抗うつ薬の服用を始めました。それで稗田病院の薬剤師に抗うつ薬の副作用について知りたくなり資料をもらい、今回の新聞となりました。
表1.抗うつ薬の副作用
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一 般 名
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主な商品名
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副 作 用
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第一世代
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三環
系
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イミプラミン
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トフラニール
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消化器症状 不眠
食欲不振 低血圧
頻脈 振戦
鎮静 めまい
眠気 体重増加
口渇 便秘
尿閉 霧視
洞性頻脈 記憶障害
起立性低血圧 持続性勃起
以上、薬品により様々な副作用がある。但し、頻度が高い副作用でも5%前後、普通は100人に1人あるかないかです。副作用が出たからといって薬をやめると主症状が悪化します。その時は主治医に相談して下さい。薬を変えるなどの方法もあります。
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トリミプラミン
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スルモンチール
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クロミプラミン
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アナフラニール
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アミトリプチリン
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トリプタノール
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ノルトリプチリン
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ノリトレン
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第二世代
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アモキサピン
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アモキサン
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ロフェプラミン
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アンプリット
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ドスレピン
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プロチアデン
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四環
系
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マプロチリン
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ルジオミール
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ミアンセリン
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テトラミド
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セチプチリン
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テシプール
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*
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トラゾドン
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レスリン
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デジレル
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第三世代
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SSRI
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フルボキサミン
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デプロメール
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ルボックス
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パロキセチン
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パキシル
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第四世代
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SNRI
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ミルナシプラン
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トレドミン
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*トリアゾロピリジン系
抗うつ薬は、世代が変わるにしたがって副作用が少なくなっています。特にSSRI,SNRIの第三世代、第四世代の薬は抗コリン作用(口渇、便秘、排尿障害、視調節障害など)、鎮静・眠気、起立性低血圧などの副作用が少ないです。第一世代、第二世代の抗うつ薬は副作用が強いです。
表2.抗うつ薬の投与方法―薬物選択
臨 床 像
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適切な薬物のタイプと抗うつ薬
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抑うつ気分、悲哀感、落胆
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気分を高揚させる抗うつ薬
イミプラミン、クロミプラミン、フルボキサミン
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不安、焦燥、とりこし苦労
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鎮静、不安軽減作用のある抗うつ薬
アミトリプチリン、ミアンセリン
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意欲の欠如、無感動
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意欲高揚効果のある抗うつ薬
アモキサピン、ノリトリプチリン
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身体的訴え、自律神経系の
症状が主(仮面うつ病)
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より広い作用効果をもつ
ミアンセリン、トラゾドン、フルボキサミン
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[編集後記]
私は、第三世代のSSRIのパキシルという抗うつ薬を服用しています。幸い薬がうまく効果を発揮して、今のところうつ状態にはなっていません。薬というのはさまざまな人全部に効果を発揮するわけでなく、それぞれの個体により相性があります。そのため精神科医のさじ加減が必要になってきます。
私も統合失調症やうつの症状があり、毎日の生活、仕事、対人関係などさまざまな瞬間を何とか切り抜けてやり過ごしているというか、一つひとつの事象で不都合がありますが何とか一日一日を過ごしています。
現在は病気と障害をもちながら、毎日を過ごしています。通院や服薬を守りながら、一日一日を送って自立生活を継続しています。いろんな悩みや不安、泣き言を聞いてくれる支援センターがあるから今の私があるのです。私は下関に来てよかったと思います。誰も私のことを知らない土地で、一から始めた生活でたくさんの人たちの支援により、今の私があるのだと皆さんに感謝しています。私は目標を持ってそれを少しずつ実現しています。
大きな夢は持たず、実現可能なことをパズルを積み上げていくようにゆっくり、着実に少しずつ生きています。
皆さんも、自分だけのパズルを積み上げて、オリジナルの自分の人生を生きていかれればいいですね。
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