メンタルにゅーすVol.91

メンタルにゅーすヒエダ

 

幻聴と妄想の考察

 

2011年  Vol.91

CIL(自立生活センター)下関発行

ピア・ハート下関 編集 SAM

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E-mail  s-cil@feel.ocn.ne.jp

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 メンタルにゅーすヒエダで私は、幻聴と妄想に対処していると皆さんにお話しました。果たして、私は幻聴と妄想に対処しているのかと下関にある東亜大学で7月に特別講義(精神の話)をしたあとにM先生と突っ込んで議論したことがあります。私は幻聴と妄想にタイムラグがあります。最初に幻聴があります。次に妄想があります。幻聴は私の悪口を言われているような感じがします。幻聴は頭の中で作られた耳で聞こえるように感じる音や声です。これは、私の体験ですが幻聴が最近3Dのように立体感があります。声が小さかったり大きかったり、そして私の知っている人の声とそっくりの声がします。デパートなど人の多いところに行くと知らない人ばかりの声がします。低音は男性、高音は女性の声がします。またTVやラジオから聞こえる音や声も時々自分のことを噂しているような幻聴があります。内容は批難されたり、悪口を言われているような内容です。4年前の4度目の入退院から幻聴と妄想は私が日中覚醒時、始終あります。そんな中で私自身驚きますが仕事をしております。生活をしております。一体私は、どんな対処をしているかというとウォークマンを幻聴より少し大きい音にヴォリュームを調整して音楽を聴きながら仕事をしております。頓服を服薬したりもします。職場で私がウォークマンを聴きながら仕事をしていると同僚は、ああ今SAMは幻聴があるなと理解してくれます。時々、声を掛けてくれます。これは、今の職場で長く統合失調症のお話を同僚にして、理解を少しずつ各自に図った賜物です。どこに仕事中、ウォークマンを聞きながら仕事をしている職場がありますでしょうか。

30年前、H製作所の研究所に勤めていました。この頃と同じ差別や偏見が今も変わらず存在しています。山口県から世界展開し発進したファーストリテイリング(ユニクロ)という会社は、障碍者を雇用しています。何かの本で読んだ記憶があるのですが、大企業より中小企業の方が障害者を雇っているみたいです。障碍者を雇わないで大企業はペナルティのお金を払うことでかわしています。中小企業は障碍者を雇うことで、国から助成を得ています。おやおや、話が飛んでしまいました。元に戻しましょう。

国内で障碍者と健全者がうまく釣り合いを保って仕事をしている職場があります。それは、CIL(自立生活センター)です。CILでは障碍者運動、3障碍の障碍者(身体・知的・精神障碍者)の自立生活支援や相談事業、精神的な部分の開放のピア・カウンセリング、自立生活のノウハウを伝えるILP(自立生活プログラム)などのサービスを行なっています。

そして、CILの介助部門がNPO(特定非営利活動法人)になって、障碍者の介助をしています。これを事業体と考えると母体のCILは運動体です。運動体と事業体の二つのタイヤが両輪のように存在し、障碍者のニーズを中心に互いに走り続けています。私はこのような職場で働けて幸せです。もう、9年近くCIL下関で勤務しています。常に、障碍者と健全者の理想的なタッグを組んで仕事をしています。またまた、話が飛んでしまいました。話を元に戻します。

 幻聴は頭の中で作られた耳で聞こえるように感じる音や声です。幻聴で聞いた情報をとりいれて、その後に妄想となります。妄想とは打ち消すことのできない思考です。当事者に妄想をそれは違うと打ち消そうとしても、当事者は頑なに思い込みます。私は体験的に幻聴の後に妄想があるのが理解できます。それは調子の悪いとき幻聴、妄想を思い出してみると、幻聴は認識できます。妄想が私の頭の中を支配してしまうとどうしようもできません。ああ、これは妄想だと早めに感じ取っているように思います。私は、幻聴だと感じることは普段の生活の中でフェイルセーフ機能が働きます。どうやら、私は幻聴の後に起こる妄想は後になって冷静に考えて、自分は妄想の症状があったと感じます。

そうしたら、今現在のリアルタイムの私は幻聴を感じた後に感じる妄想を体験的に感じています。情報を幻聴から仕入れて、その後の妄想を感じているようですが、多分、幻聴を感じて妄想を擬似的に妄想が始まったと自分自身で感じ取っていたのだと思います。

それでは、私は、幻聴の後に妄想があることを体験的に推測して、幻聴の段階でその内容を叩き伏せているのかもしれません。妄想のキッカケは幻聴の偽の情報だと私は感じ取れます。幻聴の段階で無意識のうちにそれを粉々にして、火事で言えばボヤのうちに火を消してしまっているのではないかと思います。

 つまり、幻聴の後に妄想が現れます。妄想は幻聴がキッカケで現れます。それで、幻聴の段階で火を小さくして、妄想が大きく私の脳を支配しないようにしています。それが私の幻聴と妄想の対処なのかもしれません。

【編集後記】

 東亜大学のM先生のおかげで幻聴と妄想の新発見が私にはありました。私がリアルタイムで感じるのは幻聴だけです。体験的にその後の妄想を推測して感じます。私は無意識に妄想の原因の幻聴の情報をできれば粉々にしたいのですが少し大きく残ってしまいますがなるべく小さくします。このくらいにしていれば、妄想が感知でき私の脳を支配できません。そのような状態で、幻聴・妄想に対処しています。こういったふうに私の幻聴と妄想の考察を理解して、再現したり同意をしてくれる当事者がいればいいのですがどんなもんでしょうか?私は、非常に物事を観察して考えることが好きです。この行動自体が私は妄想なのかもしれませんね。私は、自分が冷静なのかどうか、腕時計の針を1分間見続けることがあります。私の勝手な考えですがそれができると正常だと考えています。昔、洋画である主人公の精神障碍者がやっていた行動です。多分まやかしでしょう。しかし、服薬と通院を守っていることの方が寛解状態を維持できイライラせず落ち着いているのだと思います。今回、私のくだらない幻聴と妄想の考察に最後までお付き合いいただいて有難うございます。待てよ、しかしくだらない考察なのかな、くだらなくないよ、いやくだらないよ、いやいやくだらなくないよ、いやいやいやくだらない・・・・・・・・・

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